開会のあいさつをする安圭伯氏=9日、ソウル(聯合ニュース)
開会のあいさつをする安圭伯氏=9日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の安圭伯(アン・ギュベク)国防部長官は9日、ソウル市内のホテルで開かれた「ソウル安保対話(SDD)」の開会式で、「北の核・ミサイル脅威の高度化は、朝鮮半島や域内の平和と安定、世界の核不拡散体制に対する重大な挑戦だ」とし、強力な抑止力と隙のない対応体制をもとに、軍事的な緊張緩和と信頼構築を並行する『ツートラック』アプローチを一貫して推進していく」と述べた。

 また「戦略的な抑止・防御・対応能力はわずかな隙もなく強化していく」としたうえで、「同時に軍事的緊張緩和と危険管理メカニズムの現代化のために対話の扉を常に開けておく」と強調。「強い力で平和を作り、誠意のある対話で持続可能な平和を構築する」として「危機の悪循環を断ち、平和の機会を開くための実質的措置を一つ一つ蓄積していく」と話した。

 北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応して軍事体制を強化すると同時に、南北の軍事的緊張の緩和と信頼構築を並行する基調を改めて確認した。

 安氏は「平和は偶然に訪れるものではない。平和は緻密に設計されなければならず、約束は持続して再確認されなければならない」とし、「われわれは対話を通じて相互不信を減らし、危険管理のための実質的調整メカニズムを探していく」と説明した。

 ソウル安保対話は国防部が2012年から開催している高官級による多国間安保会議。「地政学的挑戦の克服:協力による平和構築」をテーマに開かれた今年は68カ国・地域と国際機関の安保関係者ら約1000人が参加した。

 安氏のあいさつに続いて開かれた最初のセッションは「地政学的競争の緩和と戦略的安定の回復」をテーマに、北大西洋条約機構(NATO)制服組トップのドラゴーネ軍事委員長、フィリピンのテオドロ国防相、クロアチアのアヌシッチ副首相兼国防相などが参加した。

 参加者らは北朝鮮の核・ミサイルや北朝鮮とロシアの軍事協力が国際社会にとって重大な脅威になっているとの認識で一致し、朝鮮半島の平和定着と信頼構築のために国際社会が連帯しなければならないと指摘した。


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