国会で演説する鄭清来氏=9日、ソウル(聯合ニュース)
国会で演説する鄭清来氏=9日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の革新系与党「共に民主党」の鄭清来(チョン・チョンレ)代表は9日、国会本会議で演説し、「内乱勢力」と「憲法破壊勢力」を清算するとし、保守系最大野党「国民の力」に反省と謝罪を促す一方、「謝罪なしには協力はない」との立場を改めて示した。

 8日に開催された李在明(イ・ジェミョン)大統領と与野党の代表との会合では、李大統領が「より多くを持つ与党が譲歩しなければならない」として与野党の協力を促したが、鄭氏は国民の力に攻勢をかける姿勢を維持した。

 鄭氏は検察改革、メディア改革、司法改革の3大改革を「電光石火」で早期に推進すると改めて強調した。

 ◇「内乱」に26回言及 与党は拍手 

 鄭氏はこの日の演説で26回「内乱」に触れたが、与野党の協力には一度も触れなかった。

 昨年末の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領による「非常戒厳」宣言と関連し、「内乱の清算は今を生きていくわれわれの時代精神」とし「内乱と外患誘致だけは非寛容の原則で一貫しなければならない」と指摘。内乱の清算は歴史的課題だと強調した。

 鄭氏は国民の力に向け、内乱勢力との断絶と真の謝罪を要求した。抗議の声を上げる議員らに対しては、違憲政党の解散審判の対象になる可能性があると警告した。 

 李大統領が前日の会合で与野党の協力を促したが、1日もたたずに政党解散の可能性に言及した。国民の力が内乱に対する謝罪をしない限り、協力はしないとする自身の意思を改めて示した。

 これに反発した国民の力の議員の一部は、演説中に国会本会議場から退席した。

 約50分の演説で、共に民主党の議員は約40回の拍手で呼応した。

 ◇「電光石火」改革を強調 「改革にもゴールデンタイム」

 鄭氏は検察改革、メディア改革、司法改革の3大改革にも「ゴールデンタイム」があるとし、早期実現を強調した。

 鄭氏は自身が同党の代表に選出された8月2日の党大会の直後、「3カ月以内に改革を完遂する」と表明していた。一部で持ち上がっている改革速度の調整を求める声には応じず、改革を強行する意思を示した。

 北朝鮮との関係については、経済分野の協力を強調した。

 鄭氏は「南北が再び手を握る核心が経済協力」とし「南北が力を合わせれば直ちに経済規模も大きくなり、北東アジアまで協力の領域を広げれば新しい経済共同体が生まれるだろう」と強調した。

 また「経済統一に国民生活の統一を追加し、民間が南北の和解にさらに積極的に参加できるようにする」とし「北もまた李大統領が政治的交流でなくても国民の幸福のための南北交流を望んでいるということを理解することを希望する」と述べた。


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