約300人の韓国人が収容された「フォークストン移民者収容所」の施設は米国内でも過密収容と人権侵害の指摘が絶えない代表的な民間拘禁施設として挙げられる。
米国土安全保障省の監察官室が2022年と2023年に実施した現場調査では、カビやさび、詰まった便器、はがれたペンキなど非衛生的なトイレの実体が摘発された。拘禁者らは洗濯施設の接近制限、不適切な手錠の装着など非人道的な扱いを受けていると報告された。
あるジャマイカ出身の拘禁者は先月、アトランタ地域の独立メディア団体に、「刑務所よりはるかに悪い。シャワー室の床には大便と体毛、つばが混ざった物が溜まっている」と証言した。また、「食事は全て賞味期限が過ぎている。料理に使われる鶏肉の箱には全て『食用禁止』と書かれている」と主張した。
拘禁監視ネットワークとエル・レフュージオ(El Refugio)が2023年11月に共同発表した報告書によると、2022年には拘禁者16人が摂氏32度を超える猛暑の中で3時間、野外に放置されたという苦情があった。拘禁者らは食事、水、薬品、日陰のない場所に放置され、1人は喘息の発作を起こし30回以上吸入器を要請したにもかかわらず、提供されなかったという。
拘禁者と外部の人との連絡も極度に制限されている。外部からは生年月日、出身国、登録番号などの詳細情報を提出しなければICE側と連絡が取れない。拘禁者は直接電話を受けられず、弁護人の接見も事前書類提出などの複雑な手続きを経なければならない。
耐えない問題提起にもかかわらず、フォークストン収容所はことし1月、米国政府の公式な規定順守点検では「良好」の判定を受けた。
一方、韓国のカン・フンシク大統領秘書室長は7日、釈放交渉が終了したと明らかにし、「行政手続きが完了し次第、チャーター機がわが国民を迎えに行く」と話した。拘禁の長期化という最悪の事態を避け、約300人が早期釈放される見通しだが、米国の入国制限のような細部事項の調整が残っており、注目が集まる。
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