キョンギド(京畿道)教育庁がことし、高校3年生の運転免許などの取得に必要な費用の補助を実施し、これに対して学生と教師の意見が交錯している。

連合ニュースによると、京畿道教育庁は特殊学校とオルタナティブスクールを含む京畿道のすべての高校3年生を対象に、運転免許、語学、韓国史能力検定試験など、資格取得に関する費用の補助を初めて施行した。

制度の適用は一人当たり一つの資格に限り、最大で30万ウォン(約3万1900円)の補助金を受け取ることができる。

従来は実業系高校の在学生のみを対象にしていたこの事業を、一般高校、自律高校、特性化高校などすべての学校を対象にした。

京畿道教育庁が今年の初め補助金支給を控え、管内の高校3年生を対象に行った仮需要調査の結果、対象者12万2333人の72.4%にあたる8万8575人が補助金を受けることを希望した。

このうち、運転免許の取得を希望した学生が7万2751人(82.1%)と最も多く、語学資格4430人(5%)、韓国史能力検定試験1772人(2%)と続いた。

これに対し、一部の教師からはこの事業を血税の浪費や業務加重などの理由により反対する声が上がっている。

京畿教師労働組合は3日、国会で記者会見を開き、「運転免許は満18歳にならないと取得できないので、高校3年生だとしても誕生日が過ぎないと支援対象にならず、京畿道はすでに満19歳以上の青年らに運転免許の取得支援予算200億ウォン(約21億3000万円)を編成している」とし、「それなのに、あえて高3の学生にこの予算を使うのは非常に非効率的で、教育的適合性がない」と主張した。

続けて「さらに今は大学入試願書の受け付けが始まっており、入試の準備を行う重要かつ切迫した時期で、高3の担任教師らは大学入試の相談や就職指導などにあたるために時間が不足している状況なのに、運転免許関連の業務まで抱え込むことになっている」として「教師の時間と労力が行政業務に浪費されている」と付け加えた。

さらに来年地方選挙が行われる点にも言及し、これを意識した施策なのではないかという疑惑も提起した。

これに対し、京畿道教育庁の関係者は「補助金支給は高校3年生の卒業後の円滑な社会進出を助ける事業で、運転免許の場合、大学入試が終わってから学生が最も多く取得する資格で、仮需要調査でも最も需要が多かった」として「選挙とは何の関連もない」と釈明した。

教師の業務加重については「資格取得学校の契約など、行政業務に必要な書類などを学校に提供するなどし、教師の業務をなるべく簡素化した」とし、「生徒や保護者らが早期の補助金支給を望んでおり、この事業が多くの生徒に役立つことを願っている」と述べた。
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