朝鮮中央通信は2日、金正恩氏が1日にミサイル総局の科学材料総合研究院の研究所を訪れ、炭素繊維の複合材料の生産工程や大出力ミサイルエンジンの生産実態を視察したと報じた。同氏は1日、北京に向けて専用列車で平壌を出発している。
同通信は炭素繊維の複合材料を利用した新型固体エンジンの最大推進力は1960キロニュートンで、ICBM「火星19」系列や次世代ICBM「火星20」に使われると明らかにした。金正恩氏は「戦略ミサイル武力の強化や能力拡大による大きな変革を予告する意味のある成果」と評価した。
北朝鮮がICBMを発射したのは昨年10月31日が最後で、当時は火星19を発射した。火星19は北朝鮮が保有しているICBMの中で最も大きな機種だが、同機種を改良した火星20を開発していることを新たに公開した。
従来型の「火星18」は射程1万5000キロ以上で、米本土全域を攻撃できる。火星20は射程をさらに長くしたり、弾頭重量を増加させたりし、破壊力を強化する方向で開発される可能性がある。
金正恩氏の研究所訪問は訪中直前に行われたとみられる。先月31日には軍需企業所のミサイル自動化生産工程を視察した。複数の外国首脳が集まる場に初めて出席する金正恩氏が訪中前に軍事関連施設を視察したのは、米本土を射程に収める核を持つ「核保有国」としての地位を誇示する狙いがあるとみられる。
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