慶南大学極東問題研究所のイム・ウルチュル(林乙出)教授は28日、「電撃的な中国訪問は、金総書記が朝鮮半島情勢の主導権を握るための勝負手と言える」と分析。さらに、「北朝鮮・中国、北朝鮮・ロシアの首脳間による反ファシズム連帯は、韓米日安全保障協力の強化に対抗する性格を持つ。これは、韓米や韓米日による対北朝鮮の非核化圧力の協調を無力化させるための大きな動きとなる可能性がある」と指摘した。
林教授はまた、「中国の習近平国家主席が10月10日の北朝鮮労働党創建記念行事に祝賀答礼訪問する可能性も高まるだろう」と指摘。プーチン露大統領の訪朝も実現すれば、北朝鮮・中国・ロシアの3カ国首脳会談も可能になるとの見通しを明らかにした。
北朝鮮大学院大学のヤン・ムジン(梁茂進)教授は、「最近の韓米日3カ国協力に対抗し、北朝鮮がロシアに続き中国との関係改善に乗り出したものだ」と評価した。
梁教授は特に、李大統領とトランプ米大統領が韓米首脳会談を通じて米朝首脳間の対話に理解を示したことに関連し、「習主席が参加予定の慶州アジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議に、金総書記が招待されることに備え、北朝鮮と中国の間で事前協議が行われるのではないか」と述べた。その上で、「2018年の『平昌プロセス』の事前議題調整に向けた米朝首脳会談推進の事例を考慮する必要がある」と指摘した。
金総書記が最高指導者の地位に就いて以来、初めて多国間外交の舞台に出ることを決めたのは、複数の目的を念頭に置いたものとみられる。
世宗研究所のチョン・ソンジャン(鄭成長)副所長は、「金総書記は、労働党創建80周年記念行事と来年の第9回党大会を成功させるため、中国からの援助が欠かせないと考え、中国を訪問することにした」と分析。さらに、「元山葛麻海岸観光地区への大規模な中国人観光客誘致のためにも、中国の協力が必要だ」と付け加えた。
鄭副所長は、「ロシア・ウクライナ戦争後も北朝鮮とロシアの協力関係は維持されるだろうが、北朝鮮としてはこれまでの特需がなくなるため、北朝鮮・中国関係の修復が求められる時期だ」との見解を示した。その上で、「北朝鮮は、慶州で開催されるAPEC首脳会議で、習主席と李大統領が親密な関係を築くのを警戒し、中国との関係修復に動き出したと見ることもできる。」と述べた。
また、「李大統領の訪日・訪米を契機に韓米日の協力体制が強まることへの対抗策という側面もあるだろう」と指摘。「金総書記は習主席とプーチン大統領との会談を通じ、北朝鮮・中国・ロシア協力拡大の必要性を強調するとみられる」との見通しを示した。
一方、金総書記の祖父である故キム・イルソン(金日成)主席はソ連や中国はもちろん、第3世界諸国を対象に活発な外交を展開したが、父親の故キム・ジョンイル(金正日)総書記は複数の首脳が出席する多国間外交の舞台には姿を見せなかった。金総書記もこれまで、多国間外交舞台への参加を避ける姿勢だった。
当初出席が有力視されていた今年5月のロシアの第二次世界大戦勝利80周年記念大規模軍事パレードにも参加しなかった。
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