25日ニュース1が「国民の力」のチュ・ジンウ国会議員室から受け取った公訴状によると、A容疑者(62)は2021年8月から2023年9月までの約2年間、前妻と死亡した息子から毎月それぞれ320万ウォンずつ、計640万ウォン(約67万円)の生活費を受け取っていた。
A容疑者は2015年に前妻と離婚した後も一定の職業に就かず、前妻と息子から毎月320万ウォンずつ受け取っていたが、この金のほとんどは遊興費と生活費に使用していた。その後、生活費を重複して受け取っていたという事実を知った前妻は2023年11月15日に生活費の支給を中断した。
それでもA容疑者は経済活動を全くせず、昨年1月からは姉から生活費を受け取っていたと伝えられた。
さらにA容疑者は前妻が経済的支援を続けるかのように自分をだまし、60代の高齢になった後に経済的支援を絶ち、何の備えもない状況にしたという妄想に陥り始めた。また、前妻と息子が父親の役割だけをするように促し、実際は1人で生活をさせ孤立させたと信じた。
A容疑者は健康な成人の息子を相手に刃物では目的を達成することが難しいと判断したという。しかし昨年8月にユーチューブで手製の銃と関連した動画を見て、20年前に購入した散弾銃の弾丸が倉庫にあることを思い出した。
事件当日の7月20日、自分の誕生日パーティーを開いてくれた息子に「コンビニに行ってくる」と言ったA容疑者は、公営駐車場で銃に実弾を装填(そうてん)し、息子の家に戻った。ベルを鳴らし、出てきた息子に向け1発を発砲し、息子が壁にもたれて「助けて」と命乞いをしたものの、その場で右胸に再び発砲した。
その後、嫁と孫2人、外国人家庭教師の4人を殺害しようとした状況も明らかになった。A容疑者は外国人家庭教師が玄関ドアから逃走すると銃を発砲した。また、嫁と孫が逃げた部屋のドアを強く押し、ドアが閉まらないように腕力を使って恐怖心を与えた。
自分の思い通りにならなかったA容疑者はすぐに逃走し、ソウル・ソチョ(瑞草)区で緊急逮捕された。A容疑者は警察の調査でソウル・トボン(道峰)区の自宅にシンナーが入ったペットボトル、洗剤、牛乳のボトルなどに入った15個の引火性物質と点火装置を設置したと供述した。これは自宅に残されていた前妻と息子の所有物などを燃やしてなくすためだったと把握された。
現在、A容疑者には殺人未遂の容疑が追加されており、裁判でこれを認めるかどうかが争点になる見通しだ。A容疑者は「息子だけを殺害しようとした」として、別の家族らに対する殺人未遂の容疑については否認しているという。
また、A容疑者の犯行動機が経済的支援の問題だったのか、または妄想の問題だったのかも量刑に影響を与えるとみられる。
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