日本訪問を終えた李大統領は羽田空港から米ワシントンに向かう機内でこのように述べ、外交において自国中心の基調が強まり、韓国の国益を守るには過去に比べ数倍努力が必要だとして、相手の要求を全て聞き入れることが難しいなかで国益が損なわれないようにすることは難しいと指摘した。そのうえで「韓国も主権国家であり、主権者である国民の期待を満たすことはできなくとも、少なくとも失望させてはならないという責任感を持っている」と強調した。
韓米首脳会談の議題については「制限を設けず、必要な話は全てしてみようと思う」とし、主な議題は事前に実務レベルで協議すると説明。安全保障や国防費、関税交渉などが中心となるとの見方を示した。
交渉内容の一つである「韓米同盟の近代化」に関しては「(米国側から在韓米軍などの)柔軟化に対する要求もあるのは事実だが、われわれとしては簡単に同意するのが難しい問題」としながら「代わりに在韓米軍の未来型戦略化などの議論はわれわれとしても必要だ」と説明した。その上で、「(双方が主張する)単語の意味は少しずつ異なるが、このような部分を調整するのも交渉であり、思ったほど(雰囲気は)険悪ではない」と述べた。
米国が農畜産物の追加開放を求める可能性については「(先月妥結した)交渉の結果について韓国に有利になったのではないかという米国側の見方が明確にある。米国の官庁単位では(合意内容を)少し変えようという要求も出ている」と説明。ただ、トランプ米大統領が既に大枠での合意を発表しており、これを覆すことは望ましくないとの見解を示した。
李大統領は、詳細な交渉内容についての質問には「言葉よりも実践と結果で見せる」として具体的な言及を控えた。
また、韓米原子力協定の改定が会談で取り上げられるかどうかについても、原子力は重要課題ではあるが、この場で話すのは不適切だと述べるにとどめた。
Copyright 2025YONHAPNEWS. All rights reserved. 40