梨泰院事故に出動した消防官の悲劇…「心理相談には制約が多い」=韓国
梨泰院事故に出動した消防官の悲劇…「心理相談には制約が多い」=韓国
イテウォン(梨泰院)事故の現場に出動した後、うつ病を患っていた消防官が遺体で発見された中、現場の心理相談制度の不十分さが指摘されている。消防庁で「訪問相談室」などの心理相談制度を提供しているものの、現職消防官らは利用に負担を感じているという。心理相談制度が積極的に変わるべきだとの指摘だ。

全国公務員労組ソウル消防支部のキム・ソンヒョン救急局長は20日、MBCラジオに出演し、「訪問心理相談があるが、曜日や時間を定めて相談を受ける人は受けにくるようにという形で、場所の制約が大きい」とし、「手当が減り、別の隊員らの業務を加重させるため、負担を感じることもある」と指摘した。

キム局長はまた、「ケアを受けに行くには休暇を取らなければならず、その過程で別の人が強制的に入れられることになる」とし、「それでなくてもトラウマやPTSDが疑われる環境に置かれやすい別の隊員の休み時間まで奪ってしまうことになる」と説明した。

キム局長は、「PTSDが懸念される場合、積極的に処置を受けるようにと言葉では誰でも言うことができる」とし、「しかし現場では人手が不足し、月給が減るなど、さまざまな制約事項があるため、このような部分まで考慮して政策を講じる必要があるようだ」と述べた。

そして、「われわれが望む時間と場所で、例えば休日に近所の相談室や病院で相談ができれば良いだろう」と話した。

一方、梨泰院事故の現場に出動した後、うつ病の治療を受けてきた消防隊員のAさん(30)が今月20日、遺体で発見された。Aさんが10日午前2時30分ごろ、ナムインチョン(南仁川)料金所周辺の路肩に車を止めた後に行方がわからなくなってから10日後のことだった。当時、Aさんは家族と友人に申し訳ないというメモを残していたことが確認された。

Aさんは2022年10月、梨泰院事故の現場に出動した後、トラウマを訴えていた。Aさんは事故直後の2022年10月、消防庁が支援した「梨泰院事故関連の緊急心理支援」プログラムに9回にわたり参加し、外部の病院を4回訪れ精神科の診療も受けていたことがわかった。
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