生後57日の息子の頭を骨折・死亡させた父親…「抱いて揺らしただけ」=韓国
生後57日の息子の頭を骨折・死亡させた父親…「抱いて揺らしただけ」=韓国
生後57日の息子の頭をたたくなどの虐待をし死亡させた容疑で起訴された父親に検察が懲役15年を求刑した。

20日韓国法曹界によると、検察は19日インチョン(仁川)地裁の審理で開かれた結審公判で児童虐待犯罪の処罰などに関する特例法上の児童虐待致死の容疑で在宅起訴されたA被告(30・男)に懲役15年を求刑した。

また、児童福祉法上の児童遺棄・放任の容疑で共に起訴された母親のB被告(32)には懲役5年を求刑した。ただ、具体的な求刑事由は明らかにされなかった。

A被告は2023年7月、仁川市ナムドン(南洞)区の自宅で生後2か月の息子C君を虐待し死亡させた容疑で起訴された。また、B被告は同期間、虐待されていたC君をA被告と分離し治療を受けさせるなどの措置を取らず放任した容疑で起訴された。

A被告は24日午前6時16分ごろ、「息子が息をしていない」と通報し、出動した消防当局がC君を病院に搬送した。C君は頭蓋骨と左太もも骨折、脳出血の症状があり、重患者室で入院治療を受ける中、翌日に死亡した。

A被告は特定の職業に就いておらず、死亡したC君とその兄の養育をしており、妻のB被告が生計を担っていたと把握された。C君が泣いてぐずることにストレスを感じ、C君の顔を数回たたき、左太ももに体重をかけて押しつぶしたり、つかんでひねる方法で頭蓋骨骨折などの傷害を負わせたことがわかった。

A被告は捜査初期から容疑を全面否認した。A被告は警察の調査で、「息子を抱いて揺らしていただけなのに、なぜ死んだのかわからない」とし、「息子がミルクを何度も吐いたので救急車を呼んだ」と主張した。B被告も「夫が虐待する姿を見たことはない」、「息子がけがをした理由がわからない」と陳述した。

しかしA被告の携帯電話からはB被告とやりとりしたメッセージの中でC君を数回にわたり虐待したと疑われる内容が確認された。

当初、警察は児童福祉法違反(児童虐待)の容疑でA被告を緊急逮捕したものの、C君が死亡するとA被告の罪名を児童虐待致死に変更した。

A被告は2023年7月26日に一度、拘束令状が棄却され、事件発生から2か月後の9月19日に拘束令状が発布されたものの、拘束適否審査で釈放され、在宅状態で起訴された。

A被告・B被告側の弁護人はこれに先立って行われた裁判で、「腹が立って顔を数回たたいたり体重をかけて顔を押しつぶしたことはなく、遺棄・放任した事実はない」という趣旨で公訴事実を否認した。

一方、この家庭では2022年7月、生後1か月の息子も急性肺炎で死亡したものの、当時、児童虐待の状況は把握されなかった。
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