昨年8月に実施されたUFSの様子=(聯合ニュース)
昨年8月に実施されたUFSの様子=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部と韓米連合司令部は7日、朝鮮半島有事を想定した定例の韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」を18~28日に実施すると発表した。

 今回のUFSは、近年の戦争を分析して得た教訓など現実的な脅威を反映し、同盟の対応能力と体制を強化する機会にするという。

 韓国軍からは昨年と同じ約1万8000人が参加し、米軍も昨年と同規模で参加する。

 演習はコンピューターシミュレーションに基づく指揮所訓練(CPX)と野外機動訓練(FTX)で構成されるが、期間中に計画されていた約40件のFTXのうち約20件は9月に延期される。

 合同参謀本部の李誠俊(イ・ソンジュン)広報室長は「猛暑に伴う訓練環境の保障、バランスの取れた連合防衛体制の維持などさまざまな要素を総合的に検討した後、韓米間の緊密な協議により一部訓練を来月に調整して実施することを決めた」と説明した。

 軍当局は猛暑などを延期の理由に挙げたが、北朝鮮が韓米合同軍事演習を「北侵戦争演習」と主張し、反発している点も考慮したとみられる。

 韓米が発表文で「北韓(北朝鮮)」と名指ししなかった点も注目される。

 李氏は「2022年と24年の発表文にも北韓という単語はなかった」と指摘。今回の演習シナリオは北朝鮮の核使用ではなく、ミサイルを想定したものだとしたうえで、北朝鮮の核使用を抑止するための訓練を行うと説明した。

 在韓米軍司令部のドナルド広報室長は、北朝鮮が朝鮮半島の安全保障において主な脅威であることは変わらないとして「連合軍の努力は北の脅威を最大限防御し、その次に朝鮮半島地域に加えられる全ての脅威から朝鮮半島を守ることにある」と強調した。

 今回のUFSには創設75周年を迎える在韓国連軍司令部の参加国が加わる予定で、中立国監視委員会が朝鮮戦争休戦協定の順守を確認する。


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