国会で開かれた姜仙祐・女性家族部長官候補の人事聴聞会で姜氏の辞退を求める国民の力の議員=14日、ソウル(聯合ニュース)
国会で開かれた姜仙祐・女性家族部長官候補の人事聴聞会で姜氏の辞退を求める国民の力の議員=14日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】支持率が過去最低に落ち込むなど韓国政界で存在感を失った保守系最大野党「国民の力」が李在明(イ・ジェミョン)政権発足後に指名された閣僚候補の国会人事聴聞会に総力を挙げるなど、再起を模索している。18日まで続く人事聴聞会で候補への徹底した検証を行うことで李政権の人事失敗を追及し、党の支持率上昇につなげたい考えだ。

 世論調査会社のリアルメーターが14日に発表した調査結果によると、国民の力の支持率は24.3%となり、同社の調査で過去最低を更新した。

 国民の力は女性家族部や教育部、国家報勲部、外交部、統一部の長官候補について、長官としての資格がないとして辞退や指名撤回を求めている。とりわけ、姜仙祐(カン・ソヌ)女性家族部長官候補への攻勢を強めている。姜氏を巡っては補佐官へのパワハラ疑惑など複数の疑惑が報じられている。同党の宋彦錫(ソン・オンソク)非常対策委員長兼院内代表は15日の院内対策会議で、姜氏について「本人が自ら進退を判断すべきだ」と述べ、辞退を求めた。

 国民の力は16日に人事聴聞会を実施する李真淑(イ・ジンスク)副首相兼教育部長官候補の任命も認めない構えだ。李氏を巡っては、論文盗用疑惑が出ている。

 国民の力の重鎮議員は聯合ニュースの取材に対し、「姜候補と李候補は明らかになったことだけでも到底長官を務められないほどだ」と述べた。

 政権初期に長官の人事失敗が大統領と与党の支持率を低下させ、野党の支持率を上昇させた例は過去にもある。尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領は就任後初めて実施された世論調査会社の韓国ギャラップによる2022年5月第2週の調査で52%の支持率を記録したが、長官候補が不正疑惑などで相次いで辞退するなど人事問題が浮き彫りとなり、同8月第2週の調査では25%まで急落した。当時、与党だった国民の力の同5月第2週の支持率は45%だったが、同8月第2週には34%に落ちた。同期間、最大野党だった「共に民主党」の支持率は31%から37%に上がった。当時、尹大統領を支持しない理由として最も多かったのは「人事」だった。


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