ボンの女性博物館前で開かれた少女像の除幕式(コリア協議会提供)=28日、ボン(聯合ニュース)
ボンの女性博物館前で開かれた少女像の除幕式(コリア協議会提供)=28日、ボン(聯合ニュース)
【ベルリン聯合ニュース】ドイツ西部のボンにある女性博物館で28日(現地時間)、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「少女像」の除幕式が開かれた。同博物館は女性の人権と歴史の象徴である少女像の伝統を継承していくと明らかにした。

 同博物館は1981年に設立された世界初の女性博物館だ。

 博物館の館長は「私たちには戦争と女性に対する暴力が重要なテーマだ。これは今日も100年前と同じく存在する」として、「平和の少女像はわれわれの博物館にとって重要な象徴であり、その名前だけでも意味が大きい」と述べた。

 この少女像は2021年4月から4カ月間、ドイツ東部のザクセン州にあるドレスデン民族博物館で展示された。22年に同国北部の美術館で展示されたこともあるが、ほとんどは倉庫に保管されていた。

 今年3月、ドイツ西部のケルンにある博物館、ナチス記録センターの前で3カ月間展示され、今月、ボンに移転された。

 女性博物館は18年にも少女像の設置を進めたが、実現しなかった。当時、ドイツ駐在の日本の外交官らが博物館側に抗議し、行政当局も市有地であることを理由に博物館側に圧力をかけた。今回、少女像が設置された場所は博物館所有の敷地で、事実上永久に定着することになった。

 女性博物館の館長は今回も日本側の「妨害」があったかについて、「もちろんそうだ。だが、対立をあおることは良くない」とし、「われわれはそのようなこと(戦時の性犯罪)を行っていないという国の主張より、女性の名誉が重要だ」と語った。

 除幕式では韓国市民団体の主催で舞踊などの公演が行われた。韓国人芸術家3人は今月からフランクフルトなど少女像が設置されたドイツの都市を回って公演している。日本側はこの公演に関し、韓国政府系の女性人権振興院が支援していると書かれたポスターを問題視した。このため、主催者側はポスターから同振興院の名前を消した。

 女性博物館の館長は「少女像はドイツでも日本の政治的な圧力にもかかわらず、記憶と抵抗の場所として残っている」と話した。


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