ビットコイン、中東停戦・金利引き下げ期待で10万6000ドルに反発

中東地域の緊張が緩和され、米FRBの金利引き下げの可能性が高まる中、ビットコインが10万6000ドルまで反発した。

ビットコインは、グローバルな不確実性にもかかわらず、機関投資家の需要が堅調であるというシグナルを示し、23日10万6000ドルまで急速に反発した後、現在10万5000ドル台で取引されている。最近、中東地域の緊張の中でビットコインのハッシュレートが8％急落し、採掘の安定性に対する懸念が提起されることもあった。

ビットコインは先月22日、9万8500ドルを下回った後、23日に10万6000ドル水準を回復した。これは45日ぶりのことだった。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米国大統領がイスラエルとイラン間の完全な停戦を発表したことで、市場の不安はやや緩和された。現在、市場はビットコインが11万ドルに向かうのか、それとも下方リスクが残っているのかに注目している。

ボラティリティにもかかわらず、ビットコインのデリバティブ市場は比較的安定している。今回の価格急騰・急落により、合計1億9300万ドル規模のビットコイン強気のレバレッジポジションが清算され、これは先物未決済約定全体の0.3％に相当する。現在、総レバレッジポジションは680億ドルで、過去21日と比較して大きな変動はない。

今回の12時間のビットコイン価格の4.4％下落は、過去の基準から見ると、それほど異常なレベルではない。過去30日間で3回、同じような調整は起きている。ただし、一部のトレーダーは、イランの長期的な紛争の可能性が世界経済に負担をかける可能性があるため、より慎重でリスク回避的な姿勢を取る必要があると指摘している。

中東停戦の期待だけでビットコインが11万ドルを突破することを確信するのは時期尚早だ。しかし、10万ドルを素早く回復したという点は、グローバルな緊張が存在する状況でも、機関投資家が依然としてビットコインに強い関心を持っていることを示している。