平壌の「5月1日競技場」に現れた白い物体(写真下)。マスゲームの開催に向けた準備とみられる(欧州連合コペルニクスプログラム提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
平壌の「5月1日競技場」に現れた白い物体(写真下)。マスゲームの開催に向けた準備とみられる(欧州連合コペルニクスプログラム提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が朝鮮労働党創建80周年(10月10日)に向けてマスゲームを準備しているとみられることが、19日分かった。今年の党創建記念日に開催されれば、2020年10月以来5年ぶりとなる。

 欧州連合(EU)の地球観測プログラムのデータベースによると、前日に衛星が撮影した平壌の「5月1日競技場」の内部に、白い幕のような長方形の物体が出現した。

 その前日に撮影された衛星写真には芝生しか写っておらず、新たに現れた物体は芝生を保護するためのカバーと推定される。 

 これまでのマスゲームの準備の様子と、北朝鮮が年初から社会主義の友好国や海外の団体を党創建記念日に招待する動きがあることなどを総合すると、北朝鮮は今年の党創建80周年を盛大に祝うため、今月中旬からマスゲームの準備に本格的に乗り出したものと推測される。

 競技場に現れた物体がマスゲームの準備のためだとすれば、今回はこれまでの準備日程と比べて20日ほど早い。

 最大10万人を動員するマスゲームは集団でダンス、カードセクションなどを披露する北朝鮮特有の公演。相当な人数と時間が必要になるため、主な記念日の区切りとなる年(5周年ごと)や特別な機会に開催される。

 18年9月に韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(当時)が訪朝した際には5月1日競技場でマスゲーム「輝く祖国」を観覧し、翌年6月に中国の習近平国家主席が訪朝した際もマスゲーム「不敗の社会主義」が開催された。

 マスゲームの開催は、ロシアとの同盟復活とウクライナ侵攻を続けるロシアへの派兵によって国際社会における北朝鮮の存在感が増していることを、盛大な行事を開催することで内外に誇示しようとする意図があるとの見方が出ている。 


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