韓国の女性月刊誌「ウーマンセンス」が今月17日に報じたところによると、趙氏は常習的に国税を滞納し、韓国国税庁から4度にわたって自宅を差し押さえられたという。同氏は、大韓航空の持ち株会社である韓進KALの経営権を巡って実弟のチョ・ウォンテ(趙源泰)韓進グループ会長との間で繰り広げられた「兄妹の乱」に敗れ、その影響で自宅までもが競売にかけられる危機に瀕している。
問題の自宅は、ソウル市江南区道谷洞に位置する高級マンション「ローデンハウス」。趙氏は、1フロア1世帯の「ウェストビレッジ」の一室に、2018年9月に保証金30億ウォン(約3億1600万円)で伝貰(チョンセ、保証金のみで賃貸)として居住を開始し、2020年6月には45億ウォン(約4億7400万円)で買い取り、現在も住居としている。
この住戸は、間取りが5部屋、浴室3室で、専有面積は244.66平方メートル(74坪)、供給面積は298.43平方メートル(90坪)となっている。このマンションには過去、カカオ創業者のキム・ボムス(金範洙)未来イニシアティブセンター長が住んでいたことでも知られている。
趙氏が滞納した国税の具体的な内訳は、個人情報保護法に基づき確認できない。しかし、徴税課の主要業務が「個人事業者および法人事業者の滞納」であることから、同氏が法人税や付加価値税を滞納した可能性が高いとメディアは指摘している。
国税庁による趙氏の自宅差し押さえと同時に、裁判所には強制競売開始決定の申し立てが受理されている。裁判所は、強制執行および執行開始の要件が適切であると判断し、現在、申し立て事件を処理中であるという。
現在のところ、趙氏の自宅に対する強制競売の請求金額は明らかにされていないが、2023年1月時点の同じマンションの別住戸の競売評価額が47億5000万ウォン(約5億109万円)であったことを考慮すると、50億ウォン(約5億2740万円)未満と推定されている。
一方、趙氏は2014年12月、米ニューヨーク発大韓航空のファーストクラスで、マカダミアナッツを皿に盛らずに袋のまま提供されたという理由で、搭乗していた航空機を回航させた事件を起こしている。
この事件で拘束・起訴された同氏は、2015年の一審で「航路変更罪」により懲役1年の実刑判決を受けたが、控訴審では航路変更容疑について無罪が認められ、懲役10か月、執行猶予2年の判決を言い渡され釈放された。
Copyrights(C) Herald wowkorea.jp 104