会見を行う魏聖洛・国家安保室長=15日、ソウル(聯合ニュース)
会見を行う魏聖洛・国家安保室長=15日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は15日に記者会見を開き、李在明(イ・ジェミョン)大統領が主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出席するため、16日から3日間の日程でカナダを訪問すると発表した。李大統領が4日の就任後、海外を訪問するのは初めて。

 魏氏は「半年間止まっていた首脳外交を再開させる出発点」と表明。昨年12月の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領による「非常戒厳宣言」に言及し、「非常戒厳による危機を克服し、『民主韓国に戻った』というメッセージを国際社会に伝える初舞台であり、国益中心の実用外交を本格的に推進するという意味がある」と強調した。

 李大統領は16日、サミットに招待された首脳と個別会談を行う。

 17日にはG7サミットに出席し、エネルギー供給網(サプライチェーン)の多角化や人工知能(AI)・エネルギー連携などについて発言する。魏氏は「安定的なエネルギーシステムや供給網の安定化協力に向けた韓国のビジョンを提示する」として、「世界のAIシステム構築のための韓国の役割も説明する」と述べた。

 魏氏は「会議前後にG7加盟国を含む主要国の首脳と個別会談を開く」とし、「現在、複数の国と個別会談を調整している」と述べた。

 米国のトランプ大統領や日本の石破茂首相との個別会談に関しては「調整している」と明らかにした。

 大統領室関係者は韓米首脳会談について、「韓米の懸案には関税問題や安全保障関連問題があり、李大統領は米国と緊密に協議し懸案を打開していくという立場」とし、「(関税問題に関し)交渉チームが実務協議を進めている。(韓米)首脳が会談すれば、この実務交渉を前進させるきっかけになると期待する」と強調した。韓日首脳会談に関しては、「(両首脳が9日に行った電話会談で)国交樹立60年を迎え、良い関係を構築することで一致した」として、「(会談が実現すれば)電話会談の延長線上で会談が進められると期待している」と述べた。

 韓米日3カ国の首脳会談については、「私たちは(会談に)オープンな立場だ。韓国の外交と安全保障の根幹は強固な韓米同盟、韓米日の協力関係ということは李大統領も繰り返し表明した」とし、「さまざまな日程を調整しており、どうなるかは未知数」と説明した。

 サミットで中国をけん制する声が出た場合の対応に関しては、「G7と連携、協議しながら中国やロシアとの関係を悪化させないようにしたい」として、「李大統領も(関係悪化は)私たちに良くないと話しており、良い関係を持っていきたい」と答えた。そのうえで、「事案別に貿易や安全保障などで協議、調整する」とし、「米国や有志国とも調整し(韓中関係の設定を)進める」と述べた。

 ウクライナのゼレンスキー大統領との会談については、「ウクライナ大統領がG7に参加する可能性があり、この場合、李大統領と対面し対話する機会があるかもしれない」として、「関連準備を行っている」と述べた。


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