韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は9日、石破茂首相と就任後初めての電話会談を行った。李大統領は石破首相からの就任の祝意に謝意を表した。また、両首脳は相互尊重と信頼、責任ある姿勢に基づき、より強固で成熟した関係を構築していくことで一致した。李大統領は現在の戦略的な環境の中で韓日関係の重要性が一層増大していることを強調し、「両国が相互の国益の観点から将来の挑戦課題に共に対応し、共存できる方向を模索していくことを期待している」と述べた。両首脳はこれまでの韓米日の3カ国協力の成果を評価し、今後も3カ国の協力の枠組み内でさまざまな地政学的な危機に対応するため努力していくことでも一致した。
◇李大統領の公選法違反巡る裁判が延期に 「不訴追特権」適用か
ソウル高裁は、2022年の大統領選に絡み虚偽の事実を述べたとして公職選挙法違反の罪に問われた李在明大統領について、今月18日に予定されていた差し戻し控訴審の初公判を追後指定すると発表した。追後指定とは、裁判期日を変更、延期または続行し、次の期日を指定しないことを指す。高裁は、憲法第84条に基づく措置だと説明した。84条は「大統領は内乱または外患の罪を犯した場合を除いては在職中に刑事上の訴追を受けない」と規定している。ソウル高裁が期日変更の理由として憲法第84条を示したことを踏まえると、裁判所は大統領の不訴追特権に進行中の刑事裁判も含まれると判断したとみられる。このため、李大統領の在任期間中には差し戻し審の裁判は行われない可能性が高い。
◇韓国ミュージカル「メイビー、ハッピーエンディング」 米トニー賞で6冠
米ニューヨークのブロードウェイに進出した韓国の創作ミュージカル「メイビー、ハッピーエンディング」が米演劇・ミュージカル界のアカデミー賞と呼ばれるトニー賞の授賞式でミュージカル作品賞や同脚本賞など最多6冠を達成した。韓国で創作され、韓国内で初演されたミュージカルがトニー賞を受賞するのは初めて。作品賞と脚本賞のほかにオリジナル楽曲賞、ミュージカル装置デザイン賞、ミュージカル演出賞、ミュージカル主演男優賞に輝いた。同作は劇作家ヒュー・パーク氏と作曲家ウィル・アロンソン氏が共同で創作した作品。未来を舞台に、人間を助けるために作られたヘルパーロボットのオリバーとクレアが恋に落ちたことで繰り広げられる物語を描いた。
◇警察が尹氏に2回目の出頭要請 携帯電話情報の削除指示など疑い
警察特別捜査団の関係者は記者会見で、「非常戒厳」宣言を巡り内乱首謀罪などに問われた尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領に12日に出頭するよう要請したと明らかにした。警察は先月27日、尹氏に対し、6月5日に出頭するよう求めたが尹氏が応じず、再度出頭を要請したという。尹氏は大統領警護処に対し、自身の拘束を阻止するよう指示したとして、特殊公務執行妨害の疑いで立件されている。また、非常戒厳を宣言してから4日後の昨年12月7日、大統領警護処に郭種根(クァク・ジョングン)前特殊戦司令官や李鎮雨(イ・ジヌ)前首都防衛司令官らの盗聴防止用携帯電話の情報を削除するよう指示した疑いでも立件された。
◇政権交代で韓国の北朝鮮政策変化? 当局が対北ビラ散布「中止強く要請」
統一部の具炳杉(ク・ビョンサム)報道官は定例記者会見で、韓国の拉致被害者家族でつくる「拉北者家族会」が自粛要請を聞き入れずに拉致被害者の生死の確認を求めるビラを北朝鮮に向けて飛ばしたことについて、遺憾の意を表明するとともに、今後は中止するよう強く要請した。統一部はこれまで、市民団体などによる北朝鮮へのビラ散布について、散布の禁止は表現の自由を制限するとする憲法裁判所の判断を踏まえて対応するとしていた。政権交代とともに立場を変えたのは、冷え込んだ南北関係の改善のための北朝鮮に向けたメッセージと受け止められる。
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