◇違法薬物も流通 主にメッセンジャーで
摘発された品目は違法薬物が31.7%と最も多く、主にテレグラム・カカオトークなどのメッセンジャーとSNSを通じて流通していることが分かった。
メッセンジャーで摘発された2万1990件の大半を占める2万1986件が違法薬物の流通で、同じIDが2834回摘発されたケースもあった。
また、違法薬物の販売で複数回摘発された上位20のIDのうち、12は調査当時も使用中であることが確認された。
医薬品は大部分が一般のネット通販(主に購入代行サイト)とクーパン、ネイバーショッピングなどのオープンマーケット(ネット通販仲介サイト)で摘発された。
一般サイトで摘発された医薬品の違法流通の件数は摘発件数全体の82.7%に上り、海外のサイトから直接購入する方法での医薬品・医療機器の違法流通も増加傾向を示した。
◇是正率は半分にとどまる 違法薬物・医薬品は特に低調
違法流通の摘発後の是正措置も不十分であることが分かった。全体の是正率は61.2%にとどまり、畜産物(94.7%)、農水産物(88.2%)など食品の是正率は比較的高かったが、違法薬物類(34.8%)、医薬品(58.3%)の是正率は非常に低かった。
販売サイトの形態によっても是正率の差が大きかった。
オープンマーケット(92.3%)、中古品取引プラットフォーム(92.2%)、ネット掲示板・ブログ(90.2%)などは比較的高い是正率を示したが、違法薬物や医薬品が主に摘発されたメッセンジャー(13.4%)、一般通販サイト(39.4%)の是正率は著しく低かった。これらのプラットフォームは海外にサーバーを置いたり、匿名・流動型の組織として運営されたりし、取り締まりや是正が難しいためと分析される。
◇摘発後も販売継続 揺らぐ消費者の安全
さらに大きな問題は、違法流通で摘発された商品がその後もネット上で引き続き販売されていることだ。
調査対象となった1470のURLのうち140件(9.5%)が調査当時もアクセス可能で、このうち136のURLでは摘発された製品の販売や広告を続けていた。
なかでも医療機器(コンドームなど)の再販売の割合が高く、購入代行と推定される通販サイトの是正率が低いことと関連があるとみられる。
韓国消費者連盟は、今回の調査結果を基にオンラインプラットフォームの責任を強化し、違法流通行為に対する処罰のレベルを高める必要があると強調した。 具体的には▼違法薬物の取引が摘発された場合は投稿の削除だけではなくメッセンジャーIDの使用中止を要請し、複数回摘発時は警察に捜査を依頼▼医薬品を違法販売する通販サイトに対する臨時中止命令制の適用を検討▼海外におけるリコール情報など消費者に対する情報提供の拡大▼違法流通で複数回摘発された事業者を対象とする加重処罰条項の検討――などを提案した。
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