北の金正恩、プーチン特使ショイグ氏と会談…「北朝鮮とロシア、立場は完全に一致」
北の金正恩、プーチン特使ショイグ氏と会談…「北朝鮮とロシア、立場は完全に一致」
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)国務委員長が、ロシアの国家安全保障の責任者であるセルゲイ・ショイグ国家安全保障会議書記と会談し、国際情勢について意見を交わし、持続的な協力を約束した。

 朝鮮中央通信が5日に伝えたところによると、金委員長は前日、平壌の朝鮮労働党中央委員会本部庁舎でショイグ書記と会談した。

 この席でショイグ氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン・大統領の挨拶を金委員長に伝達。金委員長はこれに謝意を表し、プーチン大統領に挨拶を返した。

 金委員長は「朝鮮民主主義人民共和国政府は今後もウクライナ問題をはじめとするすべての重大な国際政治問題においてロシアの立場と対外政策を無条件で支持し、北朝鮮とロシア間の条約の条項を責任を持って順守する」と述べた。

 さらに、「ロシアが今後も国家主権と領土の完全性、安全保障上の利益を守るための正義の事業において必ず勝利することを期待し、確信している」との立場を示したと通信は伝えた。

 今回の会談では、北朝鮮とロシアが「特別で堅固な包括的戦略的パートナー関係をさらに強固に発展させ、共同の核心的利益を守るための一連の重要な問題や多方面にわたる相互協力事項」について議論。また、「ウクライナ情勢をめぐる国際・地域情勢について両国指導部の意見が交わされ、完全に一致した立場が確認された」とも伝えられた。

 談話では、「北朝鮮とロシアの関係を両国の国益と人民の福祉に完全に合致させ、真の国際的正義の実現に寄与する強力かつ全面的な戦略的パートナー関係へと引き続き活発に拡大・発展させていくという両国指導部の意思」が表明された。

 ショイグ書記はまた、「クルスク解放作戦に参戦し、ロシアの領土の貴重な一部を自国のように守った朝鮮人民の優れた息子たち」に対するロシアの感謝の意も伝えた。

 ロシア国家安全保障会議によれば、両者はクルスク州の復興の見通しについても議論し、クルスク解放に参加した北朝鮮軍の「歴史的行動」を記念する具体的措置についても検討した。

 今回の会談は韓国でイ・ジェミョン(李在明)大統領が就任した日と重なっており、今後の朝鮮半島情勢の見通しや、それに対する北朝鮮・ロシアの対応方針なども議論されたとみられる。

 プーチン大統領の最側近であるショイグ書記は、今年3月21日にも訪朝し、金委員長にプーチン大統領の親書を手渡しており、それから約2カ月ぶりの再訪。前回は数時間にわたり会談を行い、親書を直接伝達した。ショイグ氏は、最近の北朝鮮・ロシア関係の主要な局面でたびたび訪朝し、事実上プーチン大統領の特使としての役割を果たしていると評価されている。

 在北朝鮮ロシア大使館のテレグラムによれば、ショイグ氏は今回の「短時間の実務訪問」を終え、すぐにロシアへ帰国したという。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 88