警察は２７日、内乱容疑で捜査中の韓悳洙（ハン・ドクス）前首相と崔相穆（チェ・サンモク）前経済副首相兼企画財政部長官について、出国禁止の措置を取ったと発表した。措置は今月中旬ごろ取られた。警察は韓氏らが尹錫悦（ユン・ソクヨル）前大統領による「非常戒厳」関連文書の受け取りの経緯などについて虚偽の供述をしたかどうかを調べている。前日には韓氏や崔氏、李祥敏（イ・サンミン）前行政安全部長官を出頭させて取り調べた。李氏については昨年１２月に出国禁止措置が取られている。
◇大統領選 各種世論調査で李在明氏が支持トップ維持
大統領選（６月３日投開票）に関する各種世論調査の結果が２７日までに発表され、革新系最大野党「共に民主党」の李在明（イ・ジェミョン）候補が尹錫悦（ユン・ソクヨル）政権で与党だった保守系政党「国民の力」の金文洙（キム・ムンス）候補を依然としてリードしていることが分かった。中央日報が韓国ギャラップに依頼し、２４～２５日に１８歳以上の１００４人を対象に実施した調査によると、李氏の支持率は４９％、金氏は３５％だった。保守系野党「改革新党」の李俊錫（イ・ジュンソク）候補は１１％、革新系野党「民主労働党」の権英国（クォン・ヨングク）候補は１％だった。
◇革新系の李洛淵元首相 金文洙氏支持を表明
李洛淵（イ・ナギョン）元首相がソウルで記者会見を開き、大統領選で保守系政党「国民の力」の金文洙候補を支持すると表明した。李氏は会見で、「金候補と共に怪物独裁国家の出現を防ぐため協力することで原則的に合意した」として、「共に民主党」の李在明候補の当選を「怪物独裁国家の出現」と批判。国民統合に向けた共同政府の構成・運営や改憲、次期大統領の任期短縮を通じた２０２８年の大統領と総選挙の同時実施などで一致したと明らかにした。また、「金候補は極端な認識など私が受け入れ難い面もある」としながら、「怪物独裁国家の出現を防ぐのに最もふさわしい候補であることは明確な事実だ。そのため、私の一票を彼に投じることにした」と述べた。
◇李元首相の金文洙氏支持表明 最大野党は「裏切り」と非難
李洛淵元首相が大統領選で保守系政党「国民の力」の金文洙候補の支持を表明したことについて、共に民主党の選挙対策委員会の報道官は「自身を育てた民主党の党員や国民に対する裏切りであり、反逆」として、「信念や良心まで捨て、内乱勢力と野合するとは驚愕（きょうがく）を禁じ得ない」と非難した。李氏は革新系の文在寅（ムン・ジェイン）政権の首相や共に民主党の代表などを歴任した。同党の李在明前代表側と対立し、２０２４年１月に離党した。
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