イコモスが登録を勧告した場合、ユネスコの世界遺産委員会でも認められることが確実視される。
登録勧告を受けたのは蔚山市大谷里にある盤亀台岩刻画や同市川前里にある銘文と岩刻画だ。両岩刻画は長年にわたって多様な形状が刻まれたと推定される。
1971年に発見された大谷里の盤亀台岩刻画は川沿いの壁にあり、高さ4.5メートル、幅8メートルの岩の表面に海や陸地の動物、狩りの絵などが刻まれている。盤亀川岩刻画世界遺産推進団が3次元(3D)スキャンや実測資料などを分析した結果によると、計312点の絵が確認される。最古のクジラ捕りの絵としても知られる。
盤亀川岩刻画から約2キロ離れた場所にある川前里の銘文と岩刻画は1970年に見つかり、高さ2.7メートル、幅9.8メートルの岩に各種の図形や文字、絵など約620点が刻まれている。新羅時代の6世紀に刻まれたと推定される文字があり、当時の社会像の研究に重要な資料とされる。
韓国国家遺産庁は昨年、岩刻画を世界遺産に推薦した際、「新石器時代から新羅時代に至るまで朝鮮半島南東部沿岸地域の人たちの美的表現や文化の変化を集約した遺産」と説明。「約6000年間続いた多様な時代の絵と文字は当時の岩刻制作の伝統を確認できる比類のない証拠」と強調した。
ただ、盤亀川岩刻画は毎年、浸水が繰り返されている。付近にあるダムの水位が上がれば水没する。ダムの水位を下げる方策が進められている。
岩刻画が世界遺産に登録されれば、韓国で17件目となる。
登録の可否は7月にフランス・パリで開かれる世界遺産委員会で決まる。
Copyright 2025YONHAPNEWS. All rights reserved. 40