呉世勲・ソウル市長(資料写真)=(聯合ニュース)
呉世勲・ソウル市長(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地検が25日、政治ブローカーのミョン・テギュン氏が尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権で与党だった「国民の力」の公認候補選びに介入した疑惑や不正な世論調査を行った疑惑に絡み、呉世勲(オ・セフン)ソウル市長を政治資金法違反などの容疑で被疑者として取り調べたことが26日、分かった。

 呉氏の取り調べは非公開で行われた。ソウル市によると、取り調べは約12時間行われた。

 ソウル市の関係者は「事件関連の捜査に協力するため出頭し、取り調べに応じた」として、「今回の取り調べをきっかけに虚偽や誇張、歪曲(わいきょく)が正されることを期待する」との声明を出した。

 呉氏は2021年4月のソウル市長選で、ミョン氏が実質的に運営した世論調査会社が呉氏に関連する非公表の世論調査を13回実施し、呉氏の長年の後援者とされる事業家のキム・ハンジョン氏が調査費用3300万ウォン(約340万円)を肩代わりしたことに関与した疑いが持たれている。

 ミョン氏は呉氏と7回面会したことがあり、呉氏の当選に大きな役割を果たし、選挙の際に呉氏から「助けてほしい」などと言われたと主張している。世論調査会社の副所長もミョン氏の指示で呉氏に有利な世論調査の質問案を作成したと供述した。

 呉氏は疑惑を全面的に否定している。呉氏はミョン氏と2回会ったが、不正な世論調査の手法を使っていることを確認して関係を断ち、世論調査結果を受け取った事実もないと主張した。

 検察は今年3月、呉氏の執務室や公邸を家宅捜索し、呉氏の側近らを調べてきた。

 検察は尹前大統領と尹氏の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏がミョン氏の依頼を受け、22年の国会議員補欠選挙の公認候補選びなどに介入したとの疑惑も捜査している。検察は金氏に対し、今月14日に出頭するよう求めたが、金氏側は6月3日の大統領選に影響を与える懸念があるなどとして出頭しなかった。


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