これに先立ち、国会法制司法委員会で共に民主党の幹事を務める朴範界(パク・ボムゲ)議員は大法官の任用資格に「学識と人望があり、各界の専門分野における経験が豊富で法律に関する素養がある人物」を加え、法曹専門家ではない人も任命できるようにする内容の裁判所組織法改正案を提出した。また、張耿態(チャン・ギョンテ)議員は大法官の人数を従来の14人から100人に増員する内容の同法改正案を提出した。
これに対し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権で与党だった保守系政党「国民の力」は、大統領選(6月3日投開票)の共に民主党候補で複数の裁判を抱える李在明(イ・ジェミョン)前代表を守るための法案だとして、「法治主義、三権分立の根幹を揺るがす危険な試み」と批判した。
大法官を増員する法案については、司法行政の事務をつかさどる法院行政処の千大燁(チョン・デヨプ)処長が14日の国会法制司法委の会議で「裁判の遅延が深刻な状況で大法官の数だけを増員すれば、国民に大きな不利益がもたらされるだろう」と懸念を示した。
李在明氏は24日、「(法案は)各議員の個別の立法提案に過ぎず、共に民主党や私自身の立場では全くない」とし、法曹や法律の専門家以外に大法官の資格を与えることには慎重でなければならないとの立場を示した。
大統領選が迫るなか、選対委は法案を巡り論争が続くことは望ましくないと判断して撤回を決めたものと分析される。
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