6月3日に迫った大統領選を前に、与野党が京畿道始興市のコブッソム(カメ島)に位置したレジャー施設「ウェーブパーク」を巡り激しい応酬を繰り広げている。最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)候補が京畿道知事時代の同施設誘致を「迅速な企業誘致の成功例」と誇ったのに対し、与党は「特恵と不正の温床」と「カメ島ゲート」疑惑を提起。これに対し、共に民主党は「始興市民の再建努力を侮辱する行為」と猛反論している。
李候補は前日の遊説で、京畿道知事だった当時、始興市長や関係企業に対し、「京畿道のカメ島に来れば、われわれが積極的に支援する」と誘致を働きかけたと言及。許認可から建設、竣工までわずか2年で完了させたと強調し、「『李在明の京畿道』が迅速に大企業を誘致した成功例だ」と、カメ島の成果をアピールした。
これに対し、与党「国民の力」と改革新党は、李候補の発言が現実離れしていると批判。特恵や不正疑惑まで持ち出して徹底追及する構えを見せている。
国民の力は「カメ島の現実は李在明政治の縮図だ」と厳しく指摘した。
パク・ソンフン(朴成訓)選挙対策委員会(選対委)の報道官は、「単純な行政の失敗ではなく、失敗した結果を反省するどころか、自慢にすり替える李候補の厚顔無恥さだ」と述べ、廃業に追い込まれた自営業者の心情を逆なでする行為だと批判した。
ナ・ギョンウォン(羅卿瑗)共同選挙対策委員長も、「利益を得たのは土地分譲者だけで、母娘が自殺する事件が発生するなど、甚大な被害者を出している」と指摘。「知っていて自慢したなら厚顔無恥、知らずに自慢したなら無能と無責任の露呈だ」と皮肉った。
チュ・ジンウ(朱晋佑)選対委ネガティブ共同団長は自身のフェイスブックで、「コーヒー原価120ウォン発言に匹敵するほど、経済現実からかけ離れた認識を露呈した」とし、「李在明氏による行政の大型失敗作だ」と断じた。
パク・ギニョン選対委副報道官は論評で、「李在明候補は国民の大統領候補なのか、詐欺師の大統領候補なのか」と問いかけ、「李候補の関わる事業には特恵・不正疑惑がつきものだ。カメ島ゲートについて直ちに釈明せよ」と圧力をかけた。
改革新党のイ・ジュンソク(李俊錫)候補も同様に批判の声を上げた。「李在明候補は始興に行って現実を知らないことを言った」とし、「周辺では商売が振るわず、商店街は空室だらけで、地元商人が苦しんでいるカメ島のウェーブパークを『私が作った』と自慢すれば、始興市民は怒りを感じるだろう」と指摘した。
さらに、「李在明候補が始興に少しでも関心があったなら、遊説に登壇する前に現場の実情を把握すべきだった」とし、「政治は実績を一度自慢して終わりではなく、その後も継続的に関心を持ち、問題解決に取り組むべきだ」と苦言を呈した。
これに対し、共に民主党は党を挙げて反論に転じた。「始興市民のカメ島再建努力に水を差した者たちに厳重な責任を問う」と強い姿勢を示している。
チョ・スンレ(趙承来)選対委首席報道官は、李俊錫候補の批判に対し、「李在明候補は、カメ島に観光誘因がない状況を打破するためウェーブパークを誘致したことを遊説で言及したに過ぎない」とし、虚偽事実の流布だと主張した。
趙報道官は、「カメ島事業が国家マリーナ港に指定されたのは2015年であり、セヌリ党のパク・クネ(朴槿恵)大統領とナム・ギョンピル(南景弼)知事が京畿道の責任者だった時代だ」と強調。「2018年に当選した共に民主党の李在明知事が始華湖にカメ島を作り、マリーナ港に指定したという政治的攻撃は筋が通るのか」と反論した。
共に民主党は、李俊錫候補をはじめ、羅議員や朱議員などに対する告発も積極的に検討するとしている。
一方、李俊錫候補は自身のフェイスブックで再び反論を展開。「私がカメ島を李在明候補が埋め立てたと話しただろうか」と問いかけ、「カメ島の中心施設がウェーブパークであり、商店街分譲時にウェーブパークに関する言及が大きく影響を与えた。それによる商店街の空室問題を指摘しているにもかかわらず、李在明候補がカメ島の現状を知らないと指摘することを告発で切り返してくるのを見ると、カメ島の現実が言及されることを望んでいないようだ」と応酬した。
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