2月6日に開かれた国会の聴聞会で答弁する李鎮雨氏=(聯合ニュース)
2月6日に開かれた国会の聴聞会で答弁する李鎮雨氏=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の中央地域軍事裁判所で20日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が宣言した「非常戒厳」に深く関与したとして内乱重要任務従事の罪などに問われた呂寅兄(ヨ・インヒョン)前国軍防諜司令官とムン・サンホ前情報司令官の軍事裁判が開かれた。同裁判に証人として出廷した李鎮雨(イ・ジヌ)前陸軍首都防衛司令官は戒厳下に軍部隊を率いて国会に向かった際の状況について、「大統領が足で蹴ってドアを壊して中に入って引きずり出せと言ったため、正常ではないと思った」と証言した。李氏が「ドアを壊して引きずり出せ」という指示を受けたと法廷で証言したのは今回が初めて。

 また尹氏が「国会の本会議場に行って、4人で1人ずつ持ち上げてくればいい」と言ったが、最初は思い出せず、副官が教えてくれて思い出したと証言した。ただ「大統領は『議員』という言葉は使わなかったと思う」と述べた。

 李氏はこれまで、国会の聴聞会、憲法裁判所の弾劾審判などで尹氏からこのような指示を受けたのか問われたものの証言を拒否。戒厳宣言から約半年ぶりに指示を受けた事実があると証言した。

 同日の裁判には、非常戒厳時に禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長など主な政治家を拘束するために国会に出動した防諜司令部士の将校も証人として出席し、当時、最大野党「共に民主党」の代表だった李在明(イ・ジェミョン)氏の逮捕を担当すると聞かされて出動したなどと証言した。


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