「救急車のたらい回し」で17歳の女性が死亡…病院側が2審でも「敗訴」=韓国
「救急車のたらい回し」で17歳の女性が死亡…病院側が2審でも「敗訴」=韓国
韓国で、墜落事故により救急搬送された10代の患者に対し正当な理由なく受け入れ拒否した病院の責任が2審でも認められた。

裁判所は「病院が緊急医療を拒否した事実は明白だ」と判断した。

ソウル高裁は15日、テグ(大邱)カトリック大学病院を運営している学校法人“ソンモク学院”が保健福祉相を相手どり起こした是正命令などの取り消し訴訟の控訴審で、1審につづき原告敗訴の判決を下した。

事件は2023年3月に大邱で発生した。当時17歳だった女性が4階建ての建物から墜落したと推定される事故に遭った後、救急隊により地域の緊急医療センターである大邱ファティマ病院へと搬送された。しかし、救急医学科の専攻医は患者に対面することなく「精神科診療が必要だ」として、他の病院への搬送を勧めた。

続いて、キョンボク(慶北)大学病院でも救急医学科の専攻医が患者に直接対面することなく圏域外傷センターへの確認を指示した。大邱カトリック大学病院は「神経外科医療陣の不在」を理由に受け入れを拒否した。

その後、他の複数の病院も受け入れを拒否したことで、救急隊はあらためて大邱カトリック大学病院に連絡したが、同様の理由で再度拒否されたという。

女性は結局、いわゆる「救急車のたらい回し」により心停止が起こったことから、大邱カトリック大学病院に搬送され処置を受けたが死亡した。

これに保健福祉部(省)は、大邱カトリック大学病院を含めた4か所の病院に対し「正当な理由のない救急搬送患者の受け入れ拒否により、是正命令と6カ月間の補助金支給中断処分」などを下した。
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