スカラ座が12日にウェブサイトで発表した。鄭氏は、リッカルド・シャイー氏の後任として、2027年から音楽監督の任に就く。
1778年開場のスカラ座は、権威あるオペラ劇場として長い伝統を持つ。ニューヨークのメトロポリタン歌劇場、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスと並び「世界3大オペラ劇場」と称され、世界中の声楽家が憧れる舞台だ。
スカラ座は鄭氏について、「マエストロ鄭明勳は長きにわたり、スカラ座のオーケストラや合唱団、そしてマエストロとして初の名誉指揮者に任じられたスカラ座フィルハーモニーと緊密な関係を築いてきた」と紹介。
さらに、「3月17、19、21日のコンサートでの熱狂的な反応からも明らかなように、ミラノの聴衆に最も愛されるアーティストの一人であり、スカラ座の国際的評価に最も貢献した指揮者の一人」と評価した。
また、「フィラルモニカ初の海外ツアーを率いた師、カルロ・マリア・ジュリーニの足跡をたどるものだ」とし、「マエストロ鄭明勳は、2016年にモスクワのボリショイ劇場で行われたヴェルディの『シモン・ボッカネグラ』で、スカラ座の直近の国際オペラツアーを成功に導いた主役であり、近く新たなアジアでのオーケストラツアーも発表される予定」と述べた。
劇場によると、鄭氏は1989年以降、スカラ座でのミラノ・シーズンおよびツアーに継続的に参加。これまでに9演目のオペラで計84回、コンサートで141回の指揮を行っており、これは公式な音楽監督経験者を除けば最多の出演回数だという。
ヴェルディ作品の主要な解釈者として知られる一方、ドミートリイ・ショスタコーヴィチ(ムツェンスクのマクベス夫人、1992年)、リヒャルト・シュトラウス(サロメ、1995年)、ジャコモ・プッチーニ(蝶々夫人、2007年)、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(イドメネオ、2009年)、ジュゼッペ・ヴェルディ(2016年、2018年のシモン・ボッカネグラ)といった幅広い作品を手がけ、スカラ座での存在感を示してきた。
「現存する最高の指揮者」と評される鄭氏は、これまでにパリ国立オペラ音楽監督、ローマ・サンタ・チェチーリア国立音楽院管弦楽団音楽監督、ソウル市立交響楽団音楽監督などを歴任。近年では、釜山コンサートホールの音楽監督、および間もなく開館する釜山オペラ劇場の音楽監督にも就任している。
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