国民の力は3日の党大会で、金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官を公認候補に選出した。9日に金氏と無所属の韓悳洙(ハン・ドクス)前首相の保守系候補一本化を巡る交渉が決裂し、党執行部が事実上強制的に候補交代に乗り出した。
10日未明に非常対策委員会と選挙管理委員会を開き、金氏の候補選出の取り消し、韓氏の入党・候補登録などの案件を議決した。
国民の力の選挙管理委員長は金氏の候補選出を取り消すと発表。10日午前3~4時に候補申請登録を受け付け、韓氏が候補に登録したと明らかにした。
国民の力はこの日、全党員を対象に候補再選出の賛否を問う投票を行い、11日に全国委員会を開催し最終候補を指名する。
党執行部と金氏は韓氏との一本化の時期を巡り厳しく対立してきた。党執行部は大統領選の候補登録締め切りとなる11日までの一本化を促したが、金氏は15~16日に世論調査を実施したうえで一本化を進める考えを示した。
党執行部は「相当な理由ある際は非常対策委員会の議決などで大統領選候補選出に関する事項を決める」と定めた党憲第74条を根拠に候補交代の手続きを開始した。11日までの一本化を求める意見が86.7%を占めた7日の党員対象の調査結果が「相当な理由」に挙げられた。
金氏は候補交代に強く反発し、中央選挙管理委員会に国民の力の大統領選候補として登録する方針を示した。だが、党執行部は金氏の候補登録に協力しないとみられる。
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