キョンサンナムド(慶尚南道)チャンウォン(昌原)に住んでいたA(当時51歳)と夫B氏(当時57歳)は2000年に結婚した。
Aは結婚生活中、B氏の経済力不足のため、自分が露店商をしたり、保険金を受け取って生活費に充てるなど、困難な生活を送ってきた。
ところが、結婚生活19年で夫婦に幸運が訪れた。B氏が購入した宝くじが1位に当選したのだ。B氏は当時、当選金として7億8000万ウォン(約8580万円)を受け取った。
しかし、B氏はロト当選後、お金に執着するようになり、Aに絶えず暴言と無視を繰り返した。結局、当選から1年も経たない12月に事件が発生した。
事件当日、AはB氏が自分と相談もせずに銀行から融資を受けて慶尚南道チャンニョン(昌寧)郡の土地を購入した事実を知った。
2人は家の中で口論になり、激怒したB氏が鈍器を持ってきてAを脅した。するとAはB氏の鈍器を奪って振り回した。
B氏が血を流しながら「助けて」と懇願したが、Aはさらに20回以上殴り続けた。
通報を受けて出動した救急隊員がB氏に対する応急処置を始めると、Aは再び興奮して鈍器を持ち上げた。AはB氏を殴るような素振りを見せながら、「お前のせいで1年間大変だった」、「余計な手を出すな」などと暴言を吐いた。
B氏は病院に運ばれたが、結局死亡し、Aは夫を数十回鈍器で殴り殺したとして裁判にかけられた。
Aは法廷で「夫がロト1位に当選してお金に執着し、私に暴言を吐いて無視する発言をしたため、恨みを抱くようになった」と話した。
裁判でAは正当防衛を主張したが、裁判部は夫が死亡する可能性についてAが十分に予想していたとし、不必要な故意による殺人だと判断した。
1審で裁判部はAに懲役12年を宣告した。2審も「夫婦の絆を結んだ配偶者を殺害した行為は、婚姻関係に基づく法的・道徳的責任を根本的に破壊するもので、これに対する厳格な処罰が必要だ」とし、1審の判決を維持した。
Aはこれに不服して上告したが、最高裁はこれを棄却し、原審の判断を維持した。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 88