国連、「強制・非自発的失踪者」の確認を要請…北朝鮮、生死の確認も拒否
国連、「強制・非自発的失踪者」の確認を要請…北朝鮮、生死の確認も拒否
国連傘下の強制失踪を扱う機関が北朝鮮に10年以上強制抑留中の宣教師チェ・チュンギル氏と北朝鮮に強制送還された脱北者キム・チョルオク氏を「強制失踪被害者」に規定し、2人の情報確認を要請したことがわかった。ただ、北朝鮮は強制・非自発的失踪事件について北朝鮮を密かに害する行為だと主張し、2人に対する情報確認を拒否している。

国連傘下の強制・非自発的失踪に関する実務グループ(WGEID)は最近、オンライン上に公開した第134回会議(2024年9月15~25日)報告書を通じ北朝鮮当局の拘禁事例16件に対し情報を要請する書簡を北朝鮮側に発送したと明らかにした。

この文書には、中国丹東を基盤に脱北者などに救護・宣教活動を行い2014年12月に北朝鮮当局に逮捕されたチェ氏と、2023年10月に中国から北朝鮮に強制送還された脱北者キム氏の事件が含まれている。

現在まで2人に対する生死の確認すら行われていない。ことしで拘禁10年を超えたチェ氏は2015年6月に無期労働教化刑が確定した後、現在まで生死が確認されていない。キム氏は2023年4月5日に中国吉林省長春徳恵にあるミシャズ休憩所で長白公安局の職員らにより任意で拘禁されたと推定される。その後、2023年10月に中国当局により北朝鮮に強制送還された。

これに先立ち、国連の任意拘禁実務グループ(WGAD)はチェ氏とキム氏に対しそれぞれ昨年11月、ことし3月に不法的な任意拘禁と判断し釈放を促している。しかし北朝鮮はチェ氏を含む韓国人抑留者6人に対し生死の確認すらしていない。今回のWGEIDの強制失踪判断に対しても北朝鮮を密かに害する行為だと主張し情報確認要請も無視したと伝えられた。

一方、1980年に設立されたWGEIDは国家機関や国家を自任する団体により逮捕・拘禁・拉致され生死や所在が隠蔽された事件を指す「強制失踪」問題を扱う国連傘下の機関だ。被害者家族や民間団体から失踪事件の報告を受け審査した後、これを拉致の主体と疑われる国に通知し明確な調査結果を報告するように要請する役割を担っている。
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