法曹界によると、ソウル南部地検・仮想通貨犯罪合同捜査部は、旧統一教会の世界本部長のユン氏と世界本部の財政局長だった妻のイ氏を出国禁止とした。検察はイ氏の取り調べの日程を調整している。
ユン氏夫妻は2022年、チョン氏を通じてキム・ゴンヒ(金建希)前大統領夫人に6000万ウォン(約627万円)相当のダイヤモンドのネックレスとシャネルのバッグなどを贈与した疑い。
検察はユン氏とイ氏が便宜を受けるためにチョン氏に近づき、金品を提供したとみている。しかしチョン氏は「ネックレスは紛失し、金夫人に渡した事実はない」との趣旨の陳述をしていたことが把握された。
検察は、ユン容疑者がチョン氏を通じてカンボジアのメコン川開発事業支援をはじめとするYTNの買収や、国連第5事務局の韓国への誘致、大統領就任式の招請などの便宜を引き出そうとしようとしたかどうかについても捜査している。
旧統一教会は2015年、朝鮮半島の平和のためにキョンギド(京畿道)のDMZ(非武装地帯)である平和公園で国連第5事務局を誘致する運動を行っている。旧統一教会の創始者の三男であるムン・ヒョンジン氏が設立したグローバルピース財団は、2023年にYTNの買収戦に参加したが、ユジングループが最終落札者に選定され、買収に失敗している。
ユン氏夫妻から金品を受け取ったとされるチョン氏に対しても検察の捜査が行われている。検察はチョン氏の妻の口座に2017年7月から2018年12月までに祈祷費の名目で約6億4000万ウォン(約6690万円)が入金された内訳を入手している。
また検察は昨年、チョン氏の法堂と住居地などを家宅捜索し、大企業の役員をはじめ政界関係者、法曹関係者、警察幹部などの名刺数百枚を確保している。
検察はチョン氏が尹錫悦政権当時、有力者から「祈祷費」の名目で金品を授受し、「政治ブローカー」の役割を行っていたとみていることが明らかになった。検察は昨年12月にチョン氏のソチョ(瑞草)区の自宅を家宅捜索し、5万ウォン紙幣3300枚(1億6500万ウォン/約1720万円)を発見した。
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