法曹界によると、ソウル南部地検・暗号通貨犯罪合同捜査部は先月30日、ソウル市ソチョ(瑞草)区のアクロビスタと金夫人が運営していたコバナコンテンツの事務所を家宅捜索し、金夫人の携帯電話などを押収した。
検察が押収した金夫人の携帯電話は、機種変更されてから20日しか経っていない新型アイフォーンだという。先月4日に尹前大統領が罷免された直後、金夫人はこのスマートフォンに変更して使用していたことが分かった。
また、コバナコンテンツの事務所で押収された携帯電話は、展示空間で音楽再生などの用途に使われていた通信会社との契約がなされていないものだったことが分かった。
2024年11月、尹前大統領夫妻は、政治ブローカーのミョン・テギュン氏らとやり取りした携帯メールが公開され波紋が広がり、従来使っていた個人用の携帯電話の使用を中止し、電話番号を変更した。これらの機器は罷免直後、官邸を出る際に大統領室に返却したという。
検察は令状に記載されたグラフ(GRAFF)のネックレスやシャネル(CHANEL)のカバン、高麗人参酒など約100点に達する押収対象物品もほとんどを確保できなかったという。このため、検察の明確な証拠確保が難しいとみられており、家宅捜索の成果に対する批判も出ている。
これに対し尹前大統領側のキム・ゲリ弁護士は家宅押収捜索が「プライバシーの侵害」だとの立場を明らかにして反発し、野党側からは「罷免のための芝居だ」との批判の声も上がっている。
これらのスマートフォンについて検察は近くデジタルフォレンジックを行う計画だが、暗証番号がかかっていて金夫人がロックを解除しなければ捜査に困難をきたす状況だ。
押収捜索令状には金夫人とチョン・ソンベ氏との間に金品の受け渡しがあったのが2022年4月から8月と明示されていたが、押収されたスマートフォンにこの時期の情報が含まれている可能性は低いとの見方が出ている。
押収物の分析が難航するものと予想される中、検察の今後の捜査に関心が集まっている。
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