韓国大統領の権限を代行する韓悳洙(ハン・ドクス)首相は、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の罷免に伴い6月3日に実施される大統領選に出馬するため来月1日午後にも辞任する見通しだ。政府と保守系の旧与党「国民の力」の関係者は30日、韓氏があす午前まで大統領権限代行としての職務を遂行し、午後に辞任することを検討していると明らかにした。出馬表明は翌日の2日になるとみられる。韓氏は出馬表明と合わせて国民に向けたメッセージも発表する方針で、政界の対立が経済・社会発展を阻む構造を正し、国民統合を成し遂げるためのビジョンが盛り込まれる見通しだ。
◇尹前大統領の自宅を家宅捜索 旧統一教会絡む疑惑で
ソウル南部地検は、尹錫悦前大統領夫妻と「コンジン法師」と呼ばれるチョン・ソンベ氏とのさまざまな疑惑を巡り、ソウル市内にある尹氏の自宅マンションの家宅捜索に着手した。検察は旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の幹部が尹氏の妻、金建希(キム・ゴンヒ)氏への贈り物としてダイヤモンドのネックレスや高級バッグをチョン氏に渡したとの疑惑を調べている。
◇李在明氏の公選法違反事件 判決言い渡しを生中継へ
大法院(最高裁)は、2022年の大統領選に絡み虚偽の事実を述べたとして公職選挙法違反の罪に問われた革新系最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前代表の上告審の判決言い渡しについて、テレビでの生中継を許可したと発表した。ただ、上告審に被告人の出席義務はなく、李氏は出廷しないとみられる。李氏は共に民主党の大統領選候補だった21年、過去に市長を務めたソウル郊外・城南市の大庄洞開発事業を巡る不正事件や同市の柏峴洞の土地が不正に用途変更された疑惑に関して虚偽の発言をしたとして起訴された。
◇SKテレコム社長 サイバー攻撃で「全加入者の情報流出仮定し準備」
通信大手のSKテレコムがサイバー攻撃を受け、利用者のUSIMに関する情報が一部流出した事件を巡り、同社の柳英相(ユ・ヨンサン)社長は国会科学技術情報放送通信委員会が開いた聴聞会に証人として出席し、今回のサイバー攻撃で同社の回線を利用する仮想移動体通信事業者(MVNO)を含む全加入者2500万人の情報が流出した可能性はあるかという質問に対し「最悪の場合、そのような可能性もあると仮定して準備している」と述べた。
◇ロシア派遣の北朝鮮兵 死者600人・4700人死傷
情報機関・国家情報院(国情院)は国会情報委員会で、ウクライナに侵攻するロシアを支援するため北朝鮮が派遣した兵士のうち、死者600人を含む4700人の死傷者が出たと報告した。同委員会に出席した議員が記者団に明らかにした。国情院によると、北朝鮮はロシアに2回にわたって計1万5000人を派遣した。ロシア西部のクルスク州をロシア軍が奪還したことで3月以降は交戦が減少したという。3回目の派遣の動きはまだないが、可能性はあるとの見通しを示した。
Copyright 2025YONHAPNEWS. All rights reserved. 40