文氏はこの日の退任式で、「(憲法裁の)決定に対する尊重が必要だ」とし、「学術的批判は当然許されるべきだが、対人論証(経歴や思想などを理由とする批判)のような非難はやめなければならない」と述べた。
このような発言は、憲法裁裁判官の「理念・性向」に対する一部の問題提起を遠回しに批判したものと分析される。文氏は革新的指向を持つ裁判所内の研究会「ウリ法研究会」の会長を務めたとして保守派や尹氏の支持者などから非難を浴びた。
文氏はまた、多様な観点から争点を検討するために裁判官の構成の多様化が必要だとして、実務経験の豊富な憲法研究官や大学教授が裁判官になる道を開くべきだと提言した。
2019年4月に当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の指名で憲法裁判官に就任した文氏は、李ジョン錫(イ・ジョンソク)前憲法裁判所長が退任した昨年10月から権限代行を務め、今月4日、非常戒厳を巡り弾劾訴追された尹氏の罷免を言い渡す宣告文を読み上げた。
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