米科学専門誌サイエンスは20日、ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授が世界で初めてヒト胚性幹細胞(ES細胞)を確立したと明らかにした2004年のサイエンス掲載論文についても、内容の真偽を調査していると公式発表した。
 サイエンスは黄教授の2005年掲載論文に問題があると分かった場合、2004年の論文も調査するとしていたが、この日「2004年の論文に使われた写真の真偽性に新たな問題が提起されたため、両論文を並行して調査している。疑惑はまだ明確になっていないが、サイエンスは事実が明らかになれば断固として対処する」との方針を述べた。黄教授は両論文ともに主著者、ピッツバーグ大学のシャッテン教授は2005年の論文でのみ共同執筆している。

 一方、ボストン・グローブ紙も同日に米メディアとしては初めて、2004年のサイエンス論文のES細胞写真2枚がミズメディ病院が2003年に「分子と細胞」誌に掲載した受精卵幹細胞の写真と同じだったと指摘し、操作疑惑を提起している。

 一方、サイエンスのライス報道官はこの日記者らに送った電子メールで、今のところ2005年論文の黄教授とシャッテン教授以外の著者から新たな連絡や撤回要請は来ていないと伝えた。


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