ロッテケミカルがイソフタル酸事業から撤退、世界トップから陥落し赤字累積=韓国
ロッテケミカルがイソフタル酸事業から撤退、世界トップから陥落し赤字累積=韓国
韓国の化学大手ロッテケミカルが、ウルサン(蔚山)にあるイソフタル酸(PIA)工場の閉鎖を決定したことが明らかになった。年内にヨス(麗水)、テサン(大山)工場などへ社員の配置転換を行い、工場の具体的な撤去スケジュールを確定する予定だ。

同社は蔚山工場でのみPIAを生産していることから、今回の工場撤去で事実上PIA事業から撤退することになる。これに先立ち2020年、同社は収益性強化を目的に蔚山のテレフタル酸(PTA)工場の稼働を中断し、空いたラインでPIAを生産できるよう設備を変更した。

かつては年産58万トンとPIAの世界シェア1位だった同社は、業況悪化により事業開始から4年で撤退を決めた。中国企業参入によって価格競争力が低下し、工場を稼働するほど損害が拡大。ことし2月からは、蔚山PIA工場の第1および第3ライン(年産規模はそれぞれ20万トン、38万トン)のうち、1ラインの稼働を中断している。

同社は2023年12月、イ・フンギ代表が就任してから石油化学領域の組織改革を本格化している。稼ぎ頭であるロッテケミカルは業況悪化を受け、直近2年間の累積赤字が1兆ウォン(約1129億4337万円)超に達している。年産7万3000トンの麗水ポリエチレンテレフタレート((PET)工場の撤去も検討しているという。
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