プサン(釜山)に住む主婦のイさん(58)は、最近旧正月を控えて大型スーパーに買い物に行ったが、果物売り場でしばらくためらった。安売りをしているというので来たのに、法事用のリンゴが3個で1万8000ウォン(約2000円)に達し、安いものでも5個で1万6000ウォン(約1770円)程度だった。イさんは「年に一度の旧正月に久しぶりに子供たちが故郷に帰って来るので美味しいものを食べさせたいが、果物は高くて買う気にもならない」と話し、「なるべく簡素な料理を作ろうと思って来たのに、それでも30万ウォン(約3万3000円)を軽く越えた」と吐露した。

このような悩みはイさんだけではない。最近、インターネット掲示板では旧正月を控えて、法事用のお膳を用意するための買い物が怖いという書き込みが多く掲載されている。ただでさえ急激に上がった食料品価格に頭を悩ませているのに、旧正月前になり需要が集中し物価がより一層上がるとの懸念からだ。セジョン(世宗)市に住むハンさん(38)は「今回は法事のお膳に供える梨とりんごはひとつずつだけ買った」と残念そうだった。

農林畜産食品部によると、旧正月前の10大商品の消費者価格は1年前よりも平均で2.6%安い。しかし、りんご10個の価格は2万7025ウォン(約2995円)で、昨年より13%値上がりした。梨10個の価格は3万3217ウォン(約3680円)で、20.7%も値上がりした。このほか、白菜1株が4.6%、栗1キロが2.6%昨年より値上がりした。

一方で、大根1本はマイナス17.0%、牛肉(ロース)100gは9591マイナス1.8%、豚肉(サムギョプサル)100gはマイナス6.5%、鶏肉1kgはマイナス1.0%、卵30個はマイナス11.3%、ナツメ1kgはマイナス0.1%などと価格が下がった品目もある。

問題は実際に消費者が肌で感じる感覚は異なるという点だ。韓国物価情報によると、旧正月を3週間後に控え、4人家族の法事費用は伝統市場を利用した場合で28万1500ウォン(約3万1200円)と昨年より8.9%上昇し、これまでで最も高くなった。大型スーパーで購入した場合は38万580ウォン(約4万2000円)で伝統市場より35.2%高くなり、昨年の同じ時期に比べて5.8%高くなった。

また、果物が高値を維持していることが消費者物価全体を押し上げている点も問題だ。統計庁によると、1月の消費者物価は昨年の同じ月よりも2.8%上昇と、6カ月ぶりに2%台に下がった。しかし農産物は15.4%上昇し、物価上昇率全体を0.59%引き上げた。 先月(15.7%)に続いて2ヵ月連続で15%台の上昇を記録した。

新鮮な魚や野菜・果物など気象条件や季節によって価格変動が大きい品目で構成された生鮮食品指数は14.4%上昇した。特に果物は28.5%値上がりし、2011年の1月(31.9%)以来13年ぶりの上昇率となった。

韓国政府は、旧正月に多く用いられるシーズン商品の平均価格を前年より低く維持するなど、物価安定に全力を尽くす方針だ。チェ・サンモク副総理兼企画財政部長官は、前日に開かれた非常経済長官会議兼物価関係長官会議で「生活必需品の供給を拡大し、割引を支援する政策などを通して旧正月のシーズン商品の平均価格を前年より低く維持する」と述べ、「価格が高いりんごや梨などの価格を安定させるために農畜産物の割引を支援するための予算を100億ウォン(約11億円)追加投入する」と強調した。
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