ソウル・新村に設けられた葬儀場には最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表らが弔問に訪れ、尹大統領が謝意を表明。現場に居合わせた関係者は聯合ニュースの取材に対し、「野党の執行部が集まっている場所に与党4役が訪れ、懇談した」と伝えた。
15日は尹大統領が光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の式典で行った演説を巡り、与野党の非難の応酬が予想されたが、攻防の激化にはつながらなかった。共に民主党は同日正午ごろ、尹大統領の演説を非難する論評を出し、午後に改めて論評を発表する方針だったが、大統領の父の死去を受けて発表を見送った。16日には大雨による行方不明者の捜索に当たっていた海兵隊員が殉職した事件で大統領室が海兵隊の上層部を捜査対象から外すよう介入した疑いを巡り特別検察官による捜査を求めるとともに、ずさんな準備実態などが浮き彫りになったボーイスカウト・ガールスカウトの祭典「世界スカウトジャンボリー」に関する国政調査などを要求する集会を行う予定だったが見送りを決めた。
ただ、与野党の対立局面を打開することは容易ではなさそうだ。与党関係者は「懸案を巡る与野党の立場の違いを考えると膠着(こうちゃく)状態に陥っている政局を解決するうえで大きく役立つとは思わない」と述べた。
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