会見する黄禹錫教授=24日、ソウル(聯合)
会見する黄禹錫教授=24日、ソウル(聯合)
ソウル大学の黄禹錫(ファン・ウソク)教授は24日、研究用の卵子の調達過程をめぐる問題について会見し、研究チームの研究員2人から卵子の提供を受けたのは事実だと明らかにした。また、卵子提供に対価を支払ったことも認めた。黄教授はこれを受け「しょく罪のため」として、世界幹細胞ハブの所長をはじめ、政府や関連機関の役職からもすべて退く考えを示した。その上で「現在の心境としては研究職まで辞任し、自然人に戻りたい心境だ」と苦しい胸のうちを明らかにした。
 卵子の提供者については「研究に参与していた女性研究員が卵子を提供する意向を明らかにしたが、まだ結婚前の若い大学院生だったため受け入れなかった。その後も2回にわたり提供の申し出を受けたが拒否した」と述べた。別の研究員からも同様の申し出を受けたが当初は拒否していたという。

 共同研究者のミズメディ病院の盧聖一(ノ・ソンイル)理事長から提供された卵子については、「1つ2つではなく多くの卵子が提供され、このうち一部が特別な方法で調達されたのではないかとの疑いも持ったが、盧理事長から問題はないから研究に専念するように言われ、それ以上は確認しなかった」と説明した。対価支払いについては10月末に盧理事長から聞いて知ったとし、「不本意ながらそうした卵子が使われたことを陳謝する」と述べた。

 黄教授はまた、科学研究は倫理の枠組みの中で進行されるべきだが、進展する科学に倫理規定が追いついていない例は珍しくないと指摘した上で、「法規定や倫理に照らし合わせると、深い洞察が不足していた部分があった」と述べ、すべての責任は自身にあり、いかなる弁明もしないと明らかにした。

 ただ、現在まで胚性幹細胞を作成した国は韓国だけしかなく、この研究が継続して発展するよう声援を求めた。


Copyright 2005(c) YONHAPNEWS. All rights reserved
 0