尹大統領(左)とスウェーデンのクリステション首相が握手を交わしている=11日、ビリニュス
尹大統領(左)とスウェーデンのクリステション首相が握手を交わしている=11日、ビリニュス
【ビリニュス聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は11日(現地時間)、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開幕したリトアニアの首都ビリニュスでノルウェー、オランダ、ポルトガル、ニュージーランドに続き、ハンガリー、ルーマニア、スウェーデンの首脳と個別に会談した。国家安保室の金泰孝(キム・テヒョ)第1次長はこれらの2国間会談について「先端産業、防衛産業、インフラ、人的交流など多様な分野の実質的な協力の増進に向け協議した」と説明した。ウクライナ情勢や北朝鮮の核・ミサイル脅威など、世界と地域の安全保障情勢についても話し合ったという。

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 尹大統領はまずノルウェーのストーレ首相と会談し、再生可能エネルギーや防衛産業、北極域研究などでの協力に関し議論した。4月に韓国を訪問しているポルトガルのコスタ首相との会談では、デジタル分野の協力や人的交流の拡大について意見を交わした。

 3回目の顔合わせとなったオランダのルッテ首相とは昼食会を兼ねて会談し、半導体のグローバルサプライチェーン(供給網)の安定、人工知能(AI)分野の協力を話し合った。ニュージーランドのヒプキンス首相との会談では米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」で協議する分野の一つ、サプライチェーンの交渉状況を確認した。

 続いてハンガリーのオルバン首相と会談し、韓国がハンガリーへの最大投資国であることを踏まえた上で、電気自動車(EV)、バッテリー、科学技術、バイオ分野の協力を拡大することで一致した。

 またルーマニアのヨハニス大統領と、原子力協力、港湾開発、防衛産業などについて話し合った。スウェーデンのクリステション首相とはバッテリー、レアアース(希土類)といった重要物資の供給網構築に関し意見を交わした。

 国家安保室の金次長は「ここ5~6か月の(尹大統領の)首脳外交が西欧と米大陸に重点を置いていたとすれば、今回は東欧と北欧諸国とグローバル供給網の協力を具体化したという意味がある」と評した。

 尹大統領は各首脳との会談で、ウクライナでの戦争終結と復興に向け韓国が積極的に支援する意思を伝えた。2030年国際博覧会(万博)の釜山誘致への支持も要請した。その際、各国に応じた協力を提案すると同時に、釜山万博が未来の国際協力プラットフォームの役割を果たせると強調した。

 尹大統領はこの日、フランスのマクロン大統領とも親しくあいさつを交わした。

 リトアニア大統領が開催する夕食会には各国首脳やウクライナのゼレンスキー大統領とともに出席した。

 

 NATO首脳会議2日目の12日、尹大統領は日本、英国、フィンランド、リトアニア、エストニア、スロバキアの首脳とそれぞれ会談を予定している。

 2日間で計13カ国と2国間会談を行うことになる。そのうちノルウェー、ルーマニア、ハンガリー、スウェーデン、フィンランド、スロバキア、リトアニア、エストニアの8カ国は尹大統領の就任後、初の会談だという。 

 13日からのポーランド公式訪問ではドゥダ大統領と会談する予定。


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