金浦空港内を移動するIAEAのグロッシ事務局長(奥、共同取材)=8日、ソウル(聯合ニュース)
金浦空港内を移動するIAEAのグロッシ事務局長(奥、共同取材)=8日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出計画に関する報告書について説明するため、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長が7日深夜に来韓した。グロッシ氏はソウル・金浦国際空港に到着したが、汚染水の海洋放出に反対するデモ隊の激しい抗議を受け、約2時間にわたり空港から出られなかった。 グロッシ氏は東京からの旅客機で金浦空港に午後10時50分ごろ到着した。デモ隊が待ち構えていたためVIP用の出口ではなく2階の出口から空港を出ようとした。だがここにもデモ隊が押し寄せており、グロッシ氏はエレベーターに乗ってVIP用出口に戻った。結局、同氏は到着から約2時間後の8日午前0時50分ごろになってようやく報道陣とデモ隊の目につかないルートを通って空港を出た。 国際機関トップが来韓時に抗議デモを受けて、空港から出られなくなるのは異例。グロッシ氏は4日から7日まで日本を訪れ、海洋放出計画は「国際的な安全基準に合致する」と結論付けた報告書を岸田文雄首相に手渡したが、韓国では汚染水放出に反対する声が根強い。 同氏は8日に韓国原子力安全委員会の劉国熙(ユ・グクヒ)委員長、朴振(パク・ジン)外交部長官とそれぞれ面会するほか、9日には汚染水の海洋放出に対し激しい反対運動を展開している最大野党「共に民主党」の幹部らとも面会する。
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