IAEAは、処理水サンプルに関する1次分析作業を行ない、福島原発処理水の海洋放流に関する安全性の検討内容を盛り込んだ総合報告書を前日公開したことで、処理水サンプルの1次分析結果も報告書に記載した。
これは、東京電力のALPS(多核種除去設備)を経て、原発敷地内のタンクに保管されている処理水おいて、トリチウム以外に害を及ぼす他の放射性核種が残っているかを検証する作業であった。
1次分析の結果の骨子は「既存の放射性核種ではないさらなる核種は、意味のある水準で発見されなかった」というものである。1次分析には、TERCなどIAEA傘下の研究所3か所と、韓国・フランス・スイス・米国の研究施設が参加した。
またIAEAはこれにとどまらず、2次・3次分析も施行することにした。追加の分析は、1次分析の時と類似した実験室間の比較分析方式(ILC)で行なわれる予定である。
今回の分析は、オーストリア・ウィーン近郊のTERCと韓国原子力安全技術院のアメラ研究所が参加する。アメラは、原子力安全技術院と協力してきたIAEAが、アジア・太平洋地域のハブ実験室として指定した機関である。
韓国原子力安全技術院とTERCは追加の分析を行なうため、昨年11月に処理水のサンプルを入手した。両機関は処理水サンプルを分析し、限度以上の活性濃度で放射性核種が検出されるかを調べ、両機関の分析結果が東京電力の分析結果とどの程度一致するのかも調べる。
IAEAは「分析の結果を盛り込んだ報告書は、年内に完了する予定だ」と明らかにした。
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