韓国政府の日本による強制徴用工問題の解決案を提示したことを批判し、ソウル市内で集会を開いている日韓歴史正義平和行動が25日、4回目の国民大会を開いた。この日の国民大会に参加した共に民主党のイ・ジェミョン(李在明)代表は「国民の権力を委任された大統領が今回の日韓首脳会談で『ばらまき』だけを行い、もらって来たものは何もない」と述べ、「国益と国民の安全、生命を守る責任をきちんと果たさなければならない」とユン・ソギョル(尹錫悦)大統領を批判した。

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この日の午後5時30分、ソウル市庁広場の東側で日韓歴史正義平和行動は6・15共同宣言実践委員会、共に民主党と正義党、進歩党との共同主催で「尹錫悦政権による亡国外交審判、強制連行の屈辱を解決するための第4回国民大会」を開いた。この日の大会には尹錫悦政権審判の日市民行動の参加者なども合流し、主催側の推算で約2万人が集まった。

李代表は「権力は常に国民のために、国家のためだけに行使されなければならない」と述べ、「それなのに、尹錫悦大統領は日韓首脳会談で一貫して『ばらまき』だけを行った」と述べた。

続けて李代表は「過去を明確に究明し、誤りは誤りと指摘し、被害者に対してきちんとした賠償がなされてこそ初めて未来に向かって進むことができる」と述べ、「国民に立ち上がってほしい。皆さんが立ち上がって国民が主人公になる国を一緒に作ってほしい」と付け加えた。

李代表が発言を始めると、青い服を着た共に民主党の党員や李代表の支持者などが呼応を続けた。

李代表のほか、野党の関係者らも政府の外交政策を糾弾した。正義党のイ・ジョンミ代表は「尹錫悦大統領はわが国の野党が恥ずかしいと述べたが、これは自身のことを棚に上げている」と述べ、「過去の歴史に対する日本からの反省の言葉を一言も聞けず、屈辱的な交渉を続けて東アジアの平和を脅かしているだけ」と批判した。

この日、国民大会の参加者たちも政府による対日外交政策を批判した。プサン(釜山)大学の「国民はひとつ」のイ・スンミン代表は「尹錫悦大統領は日本が謝罪したと主張しているが、これは明白な歴史歪曲(わいきょく)」と述べ、「強制徴用工の被害者を『障害物』と呼ぶならば、われわれも共に政府に対抗して戦う」と述べた。さらに「これからの世代は日本とは別の堂々とした未来を作っていくべきだ」と叫んだ。

これに先立ち韓国政府は6日、「第3者賠償案」を骨子とする強制徴用工の解決案を出した。これは2018年に最高裁判決を受けた強制徴用工の被害者に賠償金と遅延利子を加えて日本企業に代わって支給するもので、日本による真の謝罪がないとの批判を呼び起こした。

その後、韓国政府は「首脳会談を控えた拙速な解決案」との批判にもかかわらず、16日に東京を訪問し日韓首脳会談を開いた。会談後の成果について尹大統領は「われわれが先に障害物を除去すれば、日本も呼応するはず」と自評した。パク・ジン外交部長官、キム・ソンハン国家安保室長とキム・テヒョ国家安保室次長らも「韓国政府の解決策に日本も驚いていた」と発言し、「親日屈辱外交」という批判が続いていた。

日韓歴史正義平和行動はこの日の参加者たちの発言を終え、「独立軍軍歌」を歌いながら集会を終えた。彼らは毎週土曜日に「強制徴用工の解決法を糾弾する国民大会」を続けている。
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