現場に駆けつけ作業を見守る犠牲者の家族ら=7日、利川(聯合)
現場に駆けつけ作業を見守る犠牲者の家族ら=7日、利川(聯合)
京畿道利川市戸法面の冷凍物流センター「コリア2000」で7日午前11時ごろ爆発とともに発生した火災は、作業員40人が死亡する惨事となった。火災現場は密閉された地下空間で、有毒ガスが充満し避難が不可能だった上、救助活動も困難を極め、人命被害が拡大した。消防当局は油蒸気への引火による連続爆発で火の手が瞬時に広がり、作業員らはなすすべもなく犠牲になったとみている。
 火災発生当時、建物地下の機械室では57人が作業中だった。午後3時から11時の間に40人の遺体が発見され、17人は救助または自力で脱出した。このうち10人は病院に搬送されたが、一部は重体と伝えられた。火の手は地下と地上1~2階、2万8480平方メートルと設備類、車両15台を燃やし、財産被害は6億ウォン(約6981万円)と推定される。

 火災原因は油蒸気の引火による爆発とみられている。京畿道消防本部関係者は、「機械室で油蒸気が爆発した後、10秒間隔で3回の連鎖爆発があり、内部構造の関係から瞬時に地下1階全体に火が広がったようだ」と話している。倉庫内部の仕上げ作業で、現場には油蒸気がかなり残っていたものと思われ、冷媒(フレオンガス)注入作業と溶接作業が同時に行われていたことも確認されており、火災発生との関連性の把握を急いでいる。

 これに関連し「コリア2000」関係者は、この日の作業は冷媒注入作業を中心に行っており、一部でウレタンの油蒸気が言及されているが、ウレタン発泡作業は先月29日に終えていたと話している。ただ、ウレタン燃料が一部地下に残っていたことは認めており、現場には200リットル入りのウレタン燃料15ケースが残っていたことが調査でも明らかになっている。また倉庫には224トンの水タンクとスプリンクラーが設置されていたが、爆発で配管が崩壊したため作動しなかった。

 火災が発生するや、消防車など214台と消防隊員622人、警察2個中隊、交通機動隊が出動し、消火と救助作業を続けていたが、建物内部に保管されていた化学物質による爆発が続き、作業は難航した。午後2時30分からは救助隊が作業員らの捜索を行ったが、悪状況のため思うように進まず、有毒ガスや内部の熱が沈静した午後6時ごろから本格的に行われた。午後11時20分ごろ1次捜索作業は終了したが、災害本部は、業者側が確認した作業員のほかに、別の作業員も作業を行っていた可能性もあるとみて捜索を続けている。

 災害本部関係者によると、発見された遺体は損傷が激しく、性別が確認できる程度の状態だという。犠牲者のほとんどは日雇いの作業員で、中国からの朝鮮族が多数含まれていることが分かっている。肉眼での識別が困難な遺体は警察で歯の治療記録やDNA検査などを行うが、全員の身元が確認されるまでにはかなりの時間を要する見込みだ。また警察では、この冷凍倉庫の建築許可や消防しゅん工検査、使用承認などが合法に行われていたかなどについても調査する方針だ。


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