世界銀行は10日(現地時間)に発表した世界経済展望で、ことしの世界経済成長率を「1.7%」と展望した。これは昨年6月の報告書で展望した3.0%より1.3%下落した数値で、経済沈滞に直面した2009年と2020年を除いて、この30年間で最も低い成長率である。
また、来年(2024年)の世界経済成長率を「2.7%」と展望した。
世界銀行は「脆弱(ぜいじゃく)な経済状況を踏まえると、予想より高いインフレ・物価を抑えるための急激な金利上昇・新型コロナウイルス感染症パンデミックの再拡散や地政学的な緊張の高まりなど、新たな悪循環が世界経済を沈滞へと追いやるおそれがある」と分析した。
世界銀行は、先進国経済の95%、新興国・開発途上国経済の70%ちかくに対する成長率展望値を下方修正した。「先進国経済の成長率は、昨年の2.5%からことしは0.5%鈍化するだろう」と展望した。
昨年2.7%の成長率を記録した中国は、ことし4.3%の成長率へと回復するものと予想されていたが、新型コロナの拡散と外部からの需要悪化を反映し昨年6月より0.9%下方修正され「中国を除いた新興国・開発途上国経済の成長率は、昨年の3.8%からことし2.7%へと鈍化するだろう」と展望された。
世界銀行のデイビッド・マルパス総裁は「新興国・開発途上国経済は、莫大な債務負担や投資委縮のため数年間低成長に直面している中、先進国は非常に高い水準の国家負債や金利引き上げに直面した状態で、世界資本を吸い上げている」と分析した。
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