全身防護服を着て帽子を深々と...隔離拒否した中国人、ソウルをかけずり回る＝韓国

インチョン(仁川)国際空港に入国して、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた後、ホテルの隔離を拒否して逃げた40代の中国人男性が5日、ソウルで検挙された。

仁川中部警察署はこの日の午後0時55分ごろ、ソウル・チュン（中）区のあるホテルで感染症予防および管理に関する法律違反の疑いがあるA氏(41)を検挙したと明らかにした。

検挙後、A氏は警察が支給した全身防護服と手袋などを着用して、この日午後3時10分ごろ、仁川中区ヨンジョンド(永宗島)の臨時生活施設のあるホテルに護送された。「なぜ逃走したのか」「韓国に来た目的は何か」などの取材陣の質問に答えることはなかった。

A氏は3日午後10時4分ごろ、仁川市中区永宗島のあるホテル付近で新型コロナウイルス感染に伴う隔離を拒否して逃走した疑いを受けている。

A氏は同日、中国から出発した旅客機に乗って仁川空港第1旅客ターミナルに入国した後、新型コロナウイルスの陽性判定を受けた。これにより、A氏は臨時生活施設であるこのホテルに1週間隔離される予定だった。

当時、A氏は感染者移送用のミニバスに乗って、防疫当局が仁川に用意した臨時隔離施設であるホテル2か所のうち1か所に到着した後、客室の割り当てを控えていた。この隔離施設は陽性判定を受けた中国人入国者が増えたため、急きょ追加で指定された場所だった。

現場に秩序維持要員も配置されていたが、A氏の離脱を防ぐことができなかったことが分かった。

警察が周辺の防犯カメラを確認した結果、A氏は防疫関係者が感染者隔離の手続きを行っている間、荷物をまとめて素早く逃げた。当時の防犯カメラの時刻を見ると、この日午後10時4分52秒ごろに白い服を着たA氏は車から降りて足早にホテルを出た。

A氏は隔離施設から300メートルほど離れた大型スーパーの近くまで移動した後、タクシーに乗ってすぐソウルに行ったことが伝えられた。その後、ソウルのホテルに2日間滞在しながら、新型コロナウイルスに感染した状態で外出までしていたことが調査で分かった。

警察はA氏を身柄を拘束しないまま立件し、A氏の職業と入国目的、逃走経路などに対する経緯を調査する方針だ。