来年から保険負債の評価基準「原価から時価へ」変更…保険業法改正案が成立=韓国(画像提供:wowkorea)
来年から保険負債の評価基準「原価から時価へ」変更…保険業法改正案が成立=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国金融委員会は28日、来年度保険業界に導入される新しい会計基準(IFRS17)と関連し、その改正事項を盛り込んだ保険業法改正案を国会の本会議で通したと発表した。

 新しい会計基準によって、来年からは保険負債の評価方式が原価評価から時価評価方式に変わることになった。先立って、同委員会はIFRS17関連の詳細事項を反映し、保険業法施行令や、保険業監督規定および施行細則を改正している。

 保険業法改正案の主要内容によると、保険会社は資本拡充手段として条件付き資本証券発行が許される。条件付き資本証券は、不良金融機関に指定されるなど特定事件が発生する場合、償却されたり普通株に転換されたりする形態の債権だ。

 同委員会は「IFRS17により保険負債を時価評価した場合、資本の変動性に備えて保険会社は資本の拡充手段を多様化する必要がある。条件付き資本証券は、有用な資本の拡充手段になるだろう」と説明した。

 合わせて、総括責任者である先任計理士の独立性を強化することにした。先任計理士は、保険会社の保険計理業務全般を管理し検証・確認する職務だ。

 先任計理士は独立性が強まることで、保険商品の開発業務や最高経営者(CEO)、最高財務責任者(CFO)など、計理業務と利害衝突が発生しうる業務にはつけなくなった。

 また、保険会社の派生商品に関する取引の限度規制も廃止される。これまでは保険会社の資産運用中に、派生商品の取引に対しては、総資産の6%まで認める直接的な限度規制があった。

 同委員会は「保険会社が派生商品の運用を通じて、金利リスクを安定的に管理できるものと期待している」と伝えた。

 保険業法改正案は、IFRS17が施行される来月1日から施行される予定だ。
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