尹大統領が習主席と対面したのは、今回が初めてである。中韓首脳会談が開かれるのは、2019年12月以来2年10か月ぶりである。この日の首脳会談は、午後5時11分から5時36分までの計25分間であった。
両首脳は中韓両国の交流と協力が1992年の修交以来、飛躍的に成長してきたことを評価し、修交30周年を迎え両国関係を相互尊重と互恵・共同利益に立脚して一層成熟するよう発展させていくことで意見が一致した。
特に尹大統領は「普遍的価値と規範に基づき、国際社会の自由・平和・繁栄を目指すことがわが政府の外交目標だ」とし「東アジアと国際社会の自由・平和・繁栄を増進させるにおいて中国の役割が非常に重要であることから、韓中両国が緊密に疎通し協力していこう」と語った。
また「パンデミックとグローバル経済沈滞・気候変動のような複合的挑戦をともに克服するため、韓中関係間の高位級対話を定期的に活発に推進していこう」とし、両首脳は中韓FTA(自由貿易協定)の2段階交渉をすみやかに終えることに同意した。
習主席は、高位級対話の活性化に共感を示し「中韓両国間の “1.5トラック対話体制”も構築していこう」と提案した。つづけて「両国間の意思疎通を拡大し、政治的信頼を積み重ねていこう」と語った。
尹大統領は「民間交流、特に若い世代間の交流を拡大し、互いの歴史と文化を深く理解することが重要だ」と語った。これに習主席も「中韓国民間の人的・文化交流において開放的な姿勢をもっている」とし「多様な分野で交流と疎通が行なわれるよう努力していこう」と応えた。
また尹大統領は「最近、北朝鮮が前例のない頻度で挑発を続け、核・ミサイル脅威を高めている」と指摘し「安保理常任理事国であり隣接国として、中国が一層積極的かつ間接的な役割をすることを期待する」と語った。
これに習主席は「中韓両国は、朝鮮半島問題において共同利益をもっている」とし「平和を守護しなければならず、韓国が南北関係を積極的に改善していくことを希望する」と語った。
さらに習主席は、韓国政府による北朝鮮非核化ロードマップ “大胆な構想”について「北朝鮮の意向がカギだ」とし「北朝鮮が呼応してくるなら、“大胆な構想”がしっかり履行されるよう積極的に支持し協力する」と伝えた。
また習主席は「これまで新型コロナウイルス感染症パンデミックにより韓国を訪問することができなかったが、新型コロナの状況がある程度落ち着けば、尹大統領の訪韓招請に喜んで応じるだろう」として、相互にとってよい時期に尹大統領が中国を訪問することを希望した。
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