尹大統領はこの日の午前7時30分、ソウルの大統領室で開かれた国家安全システム点検会議で「梨泰院惨事は制度がまひして生じたものなのか。私は納得がいかない」と語ったと、大統領室の報道官が会見を通じて伝えた。
尹大統領は「多分夕方から人々がだんだんと集まり、6時34分に初めて警察に通報が入ってくるほどなら、多分ほとんど混乱した状況だったのではないかと思うのだが、その状況で警察から『権限がない』という言葉が出てくるのか」と批判した。
つづけて「人混みによる事故を防ぐための管理の基本中の基本は何なのか。密集度を緩和することだ」とし「これ(今回の事故)はどこかの隅っこで起きたのではなく、メインストリートの横にある歩道で起きた事故だ。これほどまでになるのなら、メインストリートを当然遮断しなければならなかった」と指摘した。
尹大統領は「警察は通常収集する警備情報、集会・デモにおいて申告がなくても警備情報により『今回は何があるのか』『集会の申告は5000人となっているが、さらに多くの人が来ているのか』『ここには、さらに多くの人々が押し寄せるようだ』などの情報を、警察や第一線の(ソウル市)ヨンサン(龍山)区の警察署が『知らない』というのは常識外だ」と語った。
つづけて「わが警察は、そのようなでたらめな警察ではない。情報力も優れている」とし「なぜ4時間もの間、ぼんやりながめていたのか。現場には出動しなかったのか。警察への通報がなかったとしても、措置をとるべきだったのではないか。それなのになぜこれに対し『制度がまひして対応できなかった』という言葉が出てくるのか」とあらためて指摘した。
また「このような圧死事故が起きる状況で(事故当日の午後)6時半から人々が本当に息もできなくて死にそうだとすれば、(警察が)現場に駆けつけて直接目で見るべきではなかったのか。そのような措置をとらなかったのか」と声を荒げた。
尹大統領は「災難・安全のコントロールタワーは大統領だ。すべての国家の危険と事務のコントロールタワーは大統領だ」としながらも「しかしこれがどれくらい効果的に成されるかは、報告体系やこのようなことが迅速に行なわれるのかにかかっている」と強調した。
尹大統領は、警察による事故への早期対応の不十分さ・後手の報告などを強く批判したことで、今後警察指揮ラインに対する問責性の人事が成されるものと予想される。
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